
離乳食初期(生後6ヶ月~)の進め方と目安の分量や、熱が出た時の対処の仕方や外出時の対応についてお伝えします。
赤ちゃんが欲しがるからと進め過ぎても、熱が出て食欲がない時に無理矢理食べさせることはNGですよ。
しかし、離乳食があるからと外出を諦める必要はないのです。
離乳食初期の進め方と目安の分量
離乳食のスケジュールや分量はあくまでも「一般的には」ということになります。
赤ちゃんの状態やお母さんの都合に合わせて無理なく進めていくのが一番です。
お母さんはくれぐれも神経質にならないで、ゆったり大きく構えていきましょう。
赤ちゃんに離乳食を食べさせる時間
赤ちゃんに離乳食をいつ食べさせたらいいのか確認しましょう。
ズバリ!
離乳食は授乳前のどこかで食べさせましょう。
初めての食材を食べさせる時は平日の午前中にしましょうね。
午前中に食べさせる理由
離乳食を午前中に食べさせるということには次のようなちゃんとした理由があるんです。
・赤ちゃんが離乳食を食べた後の体調の変化に気づきやすい。
・万が一体調に変化があった時に、すぐに病院を受診できます。
離乳食の初期は、離乳食を食べた後の赤ちゃんの体調の変化を注意深く観察しましょう。
離乳食初期 (ゴックン期)の進め方
離乳食初期は「ゴックン期」とも言います。
最初のうち、赤ちゃんはおっぱいやミルク以外のものを口にふくむと、唇を閉じ舌を前後に動かして食べものをのどの奥に送って、「ゴックン」と飲み込むことから「ゴックン期」と言われるのです。
この時期の赤ちゃんの消化機能は未熟で脂肪分の消化吸収は難しく、塩分も内蔵に負担がかかってしまうので離乳食に味付の必要はありません。
素材の味のみで食べさせましょう。
基本の食材
糖質食材(穀類、いも類)
消化吸収しやすく、体を動かすエネルギーになる食材です。
・米
・パン
・うどん
・じゃがいも など
ビタミン類食材(緑黄色野菜、淡色野菜、果物)
体の調子を整えてくれる食材です。
・にんじん
・ほうれん草
・バナナ
・りんご
・トマト
・キャベツ
・ブロッコリー
・かぼちゃ など
たんぱく質食材(肉、魚介類、大豆製品)
骨や筋肉をつくる食材です。
たんぱく質は、糖質やビタミン類に比べ消化しにくいので、s赤ちゃんの内蔵に負担をかけないようにできるだけ消化のいい食材を選びます。
・白身魚
・しらす干し
・豆腐 など
※たんぱく質と聞くとお肉を食べさせたくなるかもしれませんが、お肉は消化しにくい食材なのでまだ「ゴックン期」に食べさせてはいけません。
「モグモグ期」から少しずつ与えましょう。
離乳食開始~3週目頃の時期と回数
午前中に1回食べさせます。
離乳食開始4週目頃の時期と回数
慣れてきたら少しずつ量を増やして食べさせます。
よく食べる赤ちゃんでは、4週目頃から午前中に1回目、夕食頃に2回目を食べさせても良いでしょう。
離乳食開始5週目の時期と回数
なれてきたら、午前中に1回目、夕食頃に2回目を食べさせます。
離乳食開始1週目(1日~7日目)の目安の分量
「ゴックン期」の赤ちゃんはまだ消化機能が未熟なので、胃腸に負担をかけないためにも急に増やしたりしないでゆっくり進めていきます。
良く食べてくれる赤ちゃんでも、食べさせ過ぎないように気をつけましょう。
糖質
小さじ1杯分から始め、慣れたら小さじ2杯分を食べさせます。
(小さじ1杯 = 計量スプーン小さじ15ml です。)
小さじ1杯分を赤ちゃんが食べやすいように、スプーンで4~5さじに分けて食べさせます。
ビタミン類
まだ食べさせません
たんぱく質
まだ食べさせません
離乳食開始から2週目(8日~14日目)の目安の分量
糖質
小さじ3杯分食べさせます。
ビタミン類
糖質食材+ビタミン類食材を食べさせます。
小さじ1杯分から初め、慣れたら小さじ2杯分を食べさせます。
(小さじ1杯 = 計量スプーン小さじ15ml です。)
アレルギー症状が出た場合、食材が特定できるように、初めての食材は1種類ずつ1さじから始めまます。
たんぱく質
まだ食べさせません
離乳食開始から3週目(15日~21日目)の目安の分量
糖質
小さじ4杯分食べさせます。
ビタミン類
小さじ3杯分食べさせます。
たんぱく質
糖質食材+ビタミン類食材+たんぱく質食材を食べさせます。
小さじ1杯分から始めて、慣れたら小さじ2杯分食べさせます。
(小さじ1杯 = 計量スプーン小さじ15ml です。)
たんぱく質は糖質やビタミン類より消化しにくいので、出来るだけ消化の良い食材を選び1さじから始めます。
離乳食開始から4週目(22日~28日目)の目安の分量
糖質食材+ビタミン類食材+たんぱく質食材を食べさせます。
糖質
小さじ5杯分食べさせます。
ビタミン類
小さじ4杯分食べさせます。
たんぱく質
小さじ2杯分食べさせます。
離乳食初期 母乳(ミルク)の分量
ゴックン期の栄養は主に母乳やミルクから摂っているので、離乳食後の母乳やミルクは赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませてあげましょう。
離乳食初期に熱が出た時の対処の仕方
ちょーど離乳食を始める6か月頃、赤ちゃんの免疫が落ちてくる時期なので風邪をひいてしまう赤ちゃんは比較的多いんです。
風邪をひいて熱が出てしまった時が問題ですよね。
その時に離乳食はどうしたらいいのか確認しましょう。
離乳食を前の段階に戻してトロトロの状態の物を食べさせてみます。
発熱して赤ちゃんがぐずって機嫌が悪い時に、無理に離乳食を食べさせる必要はありませんよ。
栄養面では母乳やミルクを飲んでいてくれれば大丈夫です。
離乳食を潔くストップする勇気を持ちましょう。
普段よりたくさんの汗をかくので、水分補給だけはこまめに与えましょう。
⇒ 赤ちゃんに冷たいままの麦茶を飲ませて大丈夫?飲ませ方や量は?
麦茶や赤ちゃん用のスポーツ飲料などがいいですね。
離乳食初期は食べる練習をしている状態です。
栄養面の主はまだまだ母乳やミルクです。
赤ちゃんの熱が下がり体調が良くなってきてもまだ内臓は元に戻っていないことが多いです。
いきなり熱を出す前と同じ離乳食を食べさせるのではなく、一つか二つ前の段階戻して、なるべく消化の良いものを選んで赤ちゃんの様子を見ながら食べさせましょう。
一方で、赤ちゃんによっては風邪をひいていても意外と元気なこともあります。
このようなときには、普段通りの離乳食を食べさせて大丈夫です。
ただ、新しい食材や消化の悪いものは与えないようにしましょうね。
離乳食初期の外出時に食事はどうしたらいいの?
離乳食を食べさせる時間に外出しなければならない場合、離乳食のことが心配で心配でというお母さんが少なくありません。
わざわざ外時間を変更する場合もあるようですが、気にしなくて大丈夫です。
離乳食を食べる時間をずらせばいいのです。
簡単でしょ、ただそれだけです。
【例えば】
■午前中に児童館などで遊ばせたいときなどは、いつも10時頃に離乳食を食べていたのであれば、離乳食を1時間早くするのも良いでしょう。
(出かけるのが平日だとしても、午前中に初めての食材を与えるのは控えておきましょう。)
■もし朝が忙しすぎるのであれば、思い切って離乳食の時間を午後にしてみましょう。
■外出先で離乳食を与えるのも良いですね。
このような時こそ大助かりなのが、市販のベビーフードです。
手作りの離乳食をいつも食べさせてあげているのに・・・
「市販のベビーフード」は気が進まないというお母さんもいるかもしれませんが、割り切って使うことを覚えると随分楽になりますよ。
こだわることはとってもいいことですが、それでお母さんがつらくなるのでは困っちゃいます。
市販のベビーフードを使うことで、お母さん自身に余裕が生まれることで、赤ちゃんにもお母さんにもいい事と考えましょう。
お友だちの家などに行くのであれば、家で作った離乳食を小さいタッパーに入れ持参しレンジを借りて温めて食べさせましょう。
ただ、これは季節を考えなくてはいけません。
梅雨のジメジメした時期や夏の気温が上がる時期には控え、ベビーフードを利用しましょう。
⇒ 母親が食中毒 母乳飲ませたら赤ちゃんにうつる?具体的な予防と対策
食中毒には十分気をつけましょう。
離乳食があるからと、外出をあきらめるなんてことはしないでください。
あまり神経質にならずに臨機応変でいきましょう。
まとめ
初期の離乳食は、母乳やミルクとは違った味や香り、舌触りなどに慣れてもらうのが目的です。
よく食べる子もいれば、なかなか食べてくれない子もいます。
無理せず赤ちゃんのペースで進めていきましょう。
食べてくれないからとガッカリしたり、落ち込んだりしないでください。
お母さんはいつも大らかに笑顔で、赤ちゃんと楽しみながら離乳食を進めていきましょう。
⇒ 離乳食開始はいつから?ひとさじの量と嫌がる時や食べない時は?
また、手作りにこだわり過ぎなくても良いと思いますよ。
ベビーフードを賢く利用し余裕のあるお母さんでいることも大切なのではないでしょうか。