仮通夜とお通夜の違いとその時の服装 親族はいつ香典を持参したらいい?

仮通夜とお通夜の違いとその時の服装について、また親族が仮通夜、お通夜、告別式全てに出席した場合、香典はいつ持参したらいいのか、一般的な相場と一緒に紹介します。

突然の訃報の連絡はドキッとします。
さあ、これから自分はどうしたらいいのか、慌ててしまうでしょう。

最近ではあまり聞かれない仮通夜とはどのようなものなのかを理解して、しっかりマナーを守り社会人として恥ずかしくないようにしましょう。

仮通夜とお通夜の違いは?

「仮通夜? 仮通夜とお通夜は違うの?」と思う人は、特に若い人に多いかもしれませんね。

人が亡くなると多くの場合、お通夜や告別式を行いますよね。
近年は仮通夜が行われることが少なくなっているので、仮通夜という言葉を初めて聞くという人も多いのでしょう。

仮通夜とは

仮通夜とは、亡くなった当日に親族のみで自宅で行われるお通夜です。
一般的にお通夜と言われているのは正式には「本通夜」で、亡くなった翌晩または斎場の都合で数日後に行われます。

仮通夜は親族のみで故人を偲び、ゆっくりと過ごす時間でもあり、故人と過ごすことができる大切な最後の夜です。
また、亡くなった故人の体に邪霊が寄りつかないよう、近しい者で遺体を見守るという意味もあります。

本通夜や告別式が始まれば、家族や親族は慌ただしくなってしまうので、仮通夜は故人を見守り一緒に過ごし、別離の悲しみを乗り越えこれからの生活を考えるための大切な時間で重要な儀式なのです。
地域によっては古くからの習わしで、夜通し灯明(とうみょう)とお線香は絶やさないようしたり、僧侶を招いて読経してもらうこともあります。

しかし、最近は亡くなった後すぐに霊安室に安置されることが多いため、仮通夜を行うことは少なくなっているようです。

私は父を早くに亡くしたのですが、その時はやはり親戚の方々が大勢集まり、何もわからない私に夜通し灯明(とうみょう)とお線香は絶やさないようにしなさいと言われました。
本通夜と告別式は朝からバタバタ、何がなんだかわからなくなるくらい大勢の方々に参列して頂いたので父の側にいることは出来ず、仮通夜を行って良かったとつくづく実感したことをおぼえています。

だから、親族ではない一般の方(知人や会社関係者)は本通夜または告別式に参列しましょう。
ただ、一部の地域では本通夜の前、または告別式の前に火葬を行うこともあるので、故人と対面できる唯一の機会となるのが仮通夜である場合は、家族の方にお話をして最後のお別れをさせて頂くと良いでしょう。

このように親族でない者が仮通夜に参列する場合は、手短に済ませ親族の迷惑にならないようしましょう。
親族は、故人が亡くなったばかりで気持ちの整理がつかない中、本通夜・葬儀の準備に動かなくてはならないことを察しましょう。
いくら故人と親しい仲であったとしても、なるべく短時間で済ませるのがマナーです。

仮通夜の服装は?

お通夜と聞く喪服や略礼服をイメージする方がほとんどではないでしょうか。
一般的にお通夜と言われているのは本通夜のことですからね。

仮通夜の場合は、服装に厳しいルールはありません。
普段着で一夜を明かすのが一般的なのです。
親族のみで行われることが多いので、普段着で参加しても問題ないとも言われています。

しかし近しい人のみとわいえ、ある程度(常識的)の配慮は必要です。
キラキラ光る派手なアクセサリーや、真っ赤や黄色などの色柄が激しい洋服、丈の短すぎるスカートやパンツなどカジュアルすぎるボトムは避け、落ち着いた服装を選ぶようにしましょう。

ただ、落ち着いた色味だからいいだろと失敗しがちなのが、殺生を連想させるレザーです。
動物の皮を使ったものの着用は厳禁なので十分気をつけましょう。

また本通夜や告別式に参列できない場合や、地域の慣習などで故人と対面できる唯一の機会となるのが仮通夜で最後のお別れをさせていただく場合にも、喪服や略礼服着用しないようにしましょう。
故人や親族の方々に失礼にならないように、女性は落ち着いた色の服装を心がけ、男性は落ち着いた色のスーツやジャケットを着用するようにしましょう。
暗めのグレーや紺色、茶色などが無難ですね。

親族はいつ香典を持参したらいいの?

一般的に親族の場合は、仮通夜、本通夜、告別式と全て参列することがほとんどだと思います。
この時わからないのが、「いつ香典を持参したらいいのか?」ではないでしょうか。

仮通夜には親族が多く集まるので、仮通夜に香典の受け渡しを行うこともあるようです。
しかし、急な訃報の場合は用意するべきではないとも言われます。

実際私の父の仮通夜の時がそうだったのですが、落ち着いて香典の受け渡しを出来る状況ではありませんでした。
仮通夜の後、本通夜、告別式と続くのですから好んで平常心ではいられない時には避けておく方が、優しい思いやりを私は感じます。
香典は、本通夜または告別式のいずれかに持参しましょう。

父の仮通夜に私の従妹が「おじさんに御花をお供えしてください。」と持って来てくれました。
これには私も母も優しさと心遣いに嬉しくて涙が溢れました。
父もきっと喜んでいたことでしょう。

仮通夜には香典ではなく御花を持って行かれるのはとても良いことだと思いますよ。

本通夜や告別式の香典ののし袋や相場は?

お香典を入れるのし袋は宗教によって異なります。

私も最近知ったことあります。
それは、蓮の花の絵が入っているものは仏教以外には使えないということです。

なので、たいていの宗教で大丈夫で、本通夜や告別式に使用できる「御霊前」と書かれた柄なしののし袋を使いましょう。
四十九日を終える前までののし袋は「御霊前」です。
注意しましょね。

香典に入れる金額は故人との関係や、自身の年齢で決まります。
一般的な相場は次のようになっているので参考にしてください。

■祖父母の場合 10,000円~50,000円
■両親の場合  30,000円~100,000円
■兄弟の場合  30,000円~50,000円

まとめ

基本的に、亡くなってすぐに訃報を伝えるのは三親等までです。
だから仮通夜に参列するのは孫くらいまでということになりますね。

しかし、すごく親しい間柄であったなら訃報は早くに届くでしょう。
早く駆けつけたいという気持ちが強くなるでしょうが、仮通夜は「家族で過ごす最後の大切な時間」と考えましょう。
本通夜や告別式で故人を偲びましょう。

親族の場合、仮通夜の服装は暗めのグレーや紺色、茶色などの落ち着いた普段着で大丈夫です。
香典は本通夜または告別式に持参しましょう。

仮通夜に持参するのは御花が良いでしょう。

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