鯉のぼりの由来と矢車や吹き流しの色の意味 鯉の名前や飾る順番は?

鯉のぼりの由来や始まりや一番上の矢車と吹き流しの色の意味、また鯉の名前と飾る順番についてお伝えします。

鯉のぼり見かけるとほのぼのとした気持ちになりますよね。
せっかくですから、由来や始まり、矢車と吹き流しの意味やその下を泳ぐ色とりどりの鯉の名前や意味を確認しておきましょう。

鯉のぼりの由来や始まりは?

5月5日は男の子の出世と健康を願う「端午(たんご)の節句」です。
端午の節句に合わせて飾られるのが「鯉のぼり」です。
鯉のぼりは、「鯉」+「幟(のぼり)」2つの意味が合わさっているんです。

まずは端午の節句について確認しましょう。

●端午の節句とは
【奈良時代】
「端午の節句」は奈良時代から続く古い行事で、厄払いのために「菖蒲(しょうぶ)」が使われていたことから「菖蒲の節句」とも言われていました。

【江戸時代】
江戸時代になると、「菖蒲(しょうぶ)」が、武道・武勇を意味する「尚武(しょうぶ)」の意味へと変化していきます。

武士の家庭では男の子が強くたくましく育つために、
先祖伝来の鎧(よろい)兜(かぶと)太刀(たち)・強さを象徴する武者人形などを座敷に飾り、玄関には「幟(のぼり)」を飾るようになります。

江戸幕府は5月5日を重要な日と定め、将軍に男の子が生まれると玄関前に「幟(のぼり)」を立てて祝う行事が行われました。

庶民たちは武士の家庭が飾る幟(のぼり)を真似て、鯉のぼりを飾るようになったのです。

●鯉のぼり なぜ「鯉」なの?
鯉のぼりは、中国の「竜門という滝を登りきった鯉が、天に昇って竜になる」という伝説と、江戸時代の日本の風習が組み合わさって生まれたものなんです。

現代では鯉のイメージは観光地などの川や池などでエサをもらいパクパクと大きな口をあけて泳いでいる食いしん坊ののーんびりしている魚ですよね。
そんな魚がなぜ選ばれているのか・・・と思ってしまいますよね。
もっと相応しい魚は他にもいたんじゃないのかと。

でも違うんです。
そんなことはないのです。
なんと、鯉は清流以外でも力強くたくましく生きていけるとても生命力の強い魚なんですよ。

清流や池や沼でも生息することができる非常に生命力の強い鯉が、急流をさかのぼり竜門という滝を登りきって天に登って竜になったという中国の有名な伝説は、受験などに使われる「登竜門」という言葉の由来にもなっています。

また、竜は中国の皇帝の象徴とされていました。

このようなことから、鯉は立身出世の象徴なのです。
いつの世も親は、「わが子がどんな困難にあっても負けずに前に進んで、立派な大人に成長して欲しい。」と願っているのですね。

●鯉のぼりの素材の歴史
【江戸時代】
江戸時代の鯉のぼりは、和紙に絵を書いた鯉のぼりでした。

【大正時代】
大正時代になると、破れない綿の鯉のぼりが登場します。

【昭和30年代】
昭和30年代になると、雨に濡れても色落ちしにくい合成繊維(ナイロン)の鯉のぼりが誕生しました。

現在、合成繊維は(ナイロン・ポリエステル)に至っています。

鯉のぼりの一番上の矢車や吹き流しの意味

鯉のぼりを見ると全てどこのご家庭でも、一番上にはキラキラした「駕籠玉(かごだま)」、その下にカラカラと回る「矢車(やぐるま)」、そしてヒラヒラとたなびく「吹き流し」があります。

駕籠玉・矢車・吹き流しにはそれぞれどんな意味があるのか確認しましょう。

■駕籠玉(かごだま)
駕籠玉とは、鯉のぼりの一番上あるキラキラした金色の玉のことです。
神様を呼び込む意味があると言われていて、神様にわかりやすくするための目印です。

■矢車(やぐるま)
駕籠玉の下の風車のようにカラカラと音を出して回る矢車には、魔よけの意味があると言われ、招代(おぎしろ)の変わりに飾られています。

【招代とは】
招代とは、神や魂を迎え入れるようにするもの。
わかりやすく言うと、神様を呼び寄せるためのものです。

もともと鯉のぼりには、赤や黄色の布切れが招代として神様を呼び寄せるために付けられていたのですが、時代とともに現在の矢車になったと言われています。

■吹き流し
矢車の下にヒラヒラと風にたなびく吹き流しは、招代の変わりに飾れたものです。

神様を呼び寄せるための招代は、武家の中でも高い位の人だけしか飾ることを許されていなかったため、庶民は招代に代わるものとしてヒラヒラと風にたなびく目立つものを飾ったのです。
それが現代の鯉のぼりにも残って飾られているのですね。

また、災いを避けるという意味もあるんですよ。

吹き流しを良く見ると5色の目立つ原色で出来ていますよね。
この「五色の吹き流し」は正式な吹き流しなんです。

ただ現代の吹き流しの中には吹き流しに鯉を描いてあるものもありますね。

【吹き流しの5色とその意味】
子供の成長家の繁栄を願う意味があり、この5色が揃うと魔除けの力を発揮するとされています。

一般的な吹き流しの5色は次の通りです。

黒または紫 / 赤 / 青 / 黄 / 白

この5色は日本の「暦」にかかわりの多い中国から伝わった、全ての物を5種類の元素からなる五行説(ごぎょうせつ)がベースになり、仏教や神道などにも影響している陰陽五行思想(いんようごぎょうしそう)が元になっています。

五行の「五」は、「木・火・土・金・水」の五元素を表します。
五行の「行」は、廻り作用する意味をもちます。
木 → 火 → 土 → 金 → 水 → 木 → 火 ・・・・

五行説に当てはめられている色は次のようになっています。

木(青)木は燃えて火を生みます。
火(赤)火が燃えたあとには灰(土)が生まれます。
土(黄)土の中からは金属がみつかります。
金(白)金属が冷えると表面に水滴(水)がつきます。
水(黒)水は木を育てます。

鯉のぼり 吹き流しの下に飾る順番と鯉の名前は?

【江戸時代】
江戸時代の庶民の鯉のぼりは、和紙に絵を書いた黒い鯉(真鯉 まごい)だけを飾っていました。
この時は、真鯉(まごい)の黒い鯉を男の子(子供)として飾っていました。

【明治時代】
明治時代に入ると、真鯉(まごい)と緋鯉(ひごい)がセットになります。
この時は、真鯉(黒い鯉)は父親、緋鯉(青い鯉)は男の子(子供)を表すようになります。

【昭和20年以降】
昭和20年以降になると、真鯉(まごい)と緋鯉(ひごい)と子鯉(こごい)がセットになり家族を表すようになります。
真鯉(黒い鯉)は父親、緋鯉(赤い鯉)は母親、子鯉(青い鯉)が男の子(子供)を表しているんです。

現在では緑、紫、オレンジの色も加わり子鯉(こごい)がどんどん増えていますよ。

 ⇒ 鯉のぼりは何歳まで飾る?飾る時期はいつからいつまで?

鯉のぼりを飾る時期やしまう時期を確認し参考にしてください。

●鯉のぼりを飾る順番(上から)
1. 駕籠玉(かごだま)
2. 矢車(やぐるま)
3. 吹き流し
4. 真鯉(まごい)黒鯉
5. 緋鯉(ひごい)赤鯉
6. 子鯉(こごい)青鯉
7. 子鯉(こごい)緑鯉
8. 子鯉(こごい)紫鯉または橙鯉

まとめ

何気なくほのぼのとした気分にさせてくれる鯉のぼりですが、奥が深いものだったことにびっくりしてしまいますね。
いつの世も親が子供に願うことは同じです。
「わが子がどんな困難にあっても負けずに前に進んで、立派な大人に成長して欲しい。」ということも知ることが出来ましたね。

 今年の端午の節句は、以前とは違う思いで鯉のぼりを眺めてみましょう。

 ⇒ 鯉のぼりの片付け 洗濯の仕方と収納方法は?クリーニングに出せる?

奥が深い意味を持つ鯉のぼりを片付ける際は、汚れた部分をしっかりと確認し洗濯をしてから収納してください。