正月飾りや正月花の意味と種類 喪中や忌中の時はどうする?

正月飾りや正月花の意味と種類、また喪中や忌中の時にはどのようにしたら良いのかお伝えします。

大掃除を終え玄関や家の中に正月飾りや正月花を飾ると一気に新年を迎えるムードに変わります。
喪中や忌中の時の対応も確認しておきましょう。

正月飾りの種類とそれぞれの意味

日本ではお正月を迎えるにあたって、家に様々な縁起のいいものを飾り歳神様を迎える風習がありますよね。
この縁起のいい飾りものが「正月飾り」なんです。

 ⇒ 正月飾りを飾る日と場所や片付ける時期と処分方法 来年使ってもいいの?

正月飾りを飾る日と片付ける時期の参考にしてください。

正月飾りには次のような種類があります。

門松(松飾り)

家の門や玄関前に飾るのが門松(松飾り)です。

【門松(松飾り)を飾る意味】
門松を家の門や玄関前に飾ることで、「神様を迎い入れる準備が整っています。」と歳神様にお知らせしているといわれています。

このことからもわかるように、歳神様は門松を目印にやって来るのです。

【門松(松飾り)に松を使うのはどうして?】
華やかさとは言い難い、緑色の松をどうしてお正月というお祝い事に飾るのでしょうね。
松を使うのには次のような意味があるのです。

「松」は常磐木(ときわぎ)といわれています。
常盤木(ときわぎ)には、神様が宿るとされ崇められてきました。

また松には「祀る」という意味があり、神様を「待つ」という語呂合わせもあって門松に松を飾るようになったのです。

しめ飾り

玄関のドアなどに飾るのがしめ飾りです。

【しめ飾りの飾る意味】
神社やご神木などにしめ縄をするのと同じように、歳神様を迎え入れる家が、神聖で清らかな場所であることを示すために飾るようになったといわれています。

玄関のドアにしめ飾りを飾ることで、災いが外から入る事を防ぐともいわれています。

【しめ飾りとは】
しめ縄(新しい藁)に裏白(うらじろ)ゆずり葉橙(だいだい)などの縁起物を飾りつけたものです。

縁起物にも次のような意味が込められていますよ。
・新しい藁(古い年の不浄を払う
・裏白(長寿
・ゆずり葉(子孫の繁栄
・橙(家系の繁栄

改めて意味を知ると、しめ飾りはお正月には外す事のできないアイテムになりますね。

●神話が関係しているしめ飾り
■しめ飾りの元になったとされる神話とは
天照大神(あまてらすおおみかみ)が悪さばかりする弟に怒り、岩屋へ閉じこもってしまった事が発端とされる神話です。
天照大神は、太陽の神様であるために隠れてしまうと世の中が真っ暗になってしまい数多くの神様が困り果てたそうです。

そこで天照大神を外に出すために、多くの神様たちが岩屋の前で宴会を行い天照大神の気を引く作戦を企てます。
見事その作戦に天照大神は引っ掛ります。
外の様子が気になった天照大神が岩屋の戸から身を乗り出したところを引っ張りだされ、もう二度と閉じこもることないようにと岩戸にしめ縄を巻いて開けられないようにしたというのがしめ縄の由来です。

 ⇒ どんど焼の意味や由来 何を焼くの?団子の作り方と食べ方

どんど焼でしめ飾りを処分できますよ。
参考にしてください。

鏡餅

神様にお供えするのが鏡餅です。

【鏡餅を飾る意味】
昔から神事には、神様が宿ると言われている「鏡」は欠かす事の出来ない道具として大切に使われてきました。
この「鏡」が鏡餅の由来です。

太古の時代の鏡は青銅で出来ていて、鏡餅のように厚く丸い形をしていました。

「鏡」と「鏡餅」は形が似ている事から、お正月にやってきた歳神様の居場所として鏡の代わりに鏡餅を用いるようになりました。
鏡餅の2段は太陽と月を表し、また円満に年を重ねるという意味があります。

 ⇒ 鏡餅を食べる日はいつ?上手な割り方や美味しい食べ方と調理方法

鏡餅は鏡開きの後、美味しくいただきましょう。

正月花の種類とそれぞれの意味

お正月には正月飾りと一緒に縁起のいい正月花も生けて家の中を雅な印象する家庭が多いですよね。
お正月にふさわしい縁起のいい花の種類とそれぞれに込められている意味を紹介します。

松・竹・梅

【松・竹・梅を飾る意味】
松・竹・梅はお正月の基本の花です。

●松
松は一年中葉が落ちないことから、永遠繁栄を意味します。

松が手に入らない場合は代わりに、蘭や菊などを飾ることも多いです。
ただしここで注意が必要です。
お正月に菊を使う場合には、仏様のお供えに使うような「輪菊」や「小菊」は避るようにしましょう。

●竹
竹は花ではありませんが、まっすぐに伸びること、生命力が強いことから繁栄を意味しています。

●梅
2月ごろから花を咲かせるため、春を告げる花といわれています。

しかし、お正月の時期に梅の切り花は希少で手に入りにくいので、南天や千両を飾ることが多いです。

南天・千両

【南天・千両を飾る意味】
南天も千両も寒い時期に赤い実がなり、彩りを華やかにする植物です。

●南天
南天は「難を転ずる」という意味があります。

●千両
千両はおめでたい名前で「景気がよくなる」という意味があります。

葉牡丹

【葉牡丹を飾る意味】
葉牡丹には紅白の2種類があり縁起が良いとされています。

椿・水仙

【椿・水仙を飾る意味】
真冬に美しい花を咲かせることから、「最初の芽吹き」という意味もあり、正月花に適しています。

薔薇

【薔薇を飾る意味】

見た目の美しさもさることながら、「長春花(ちょうしゅんか)」とも呼ばれ、花が咲いている時期が長いのでおめでたい花とされています。
なんと、「長生き」という意味もあります。

冬の寒い時期でも、縁起がいいお花はたくさんありますね。
松竹梅をベースに見た目やその花の持つ意味を考えながら、あなたのお好みの花で華やかに飾ってみましょう。

正月飾りや正月花は喪中や忌中の時にはどうしたらいいの?

正月飾りや正月花は歳神様を迎え入れ、旧年を無事に過ごせたことに感謝、新年をお祝いするためのものです。

旧年中に不幸があってお正月が喪中や忌中期間の場合は、どのようにしたらよいのか確認しましょう。

●正月飾り
門松やしめ飾り、鏡餅など正月飾りや正月花を飾ることは控えるようにしましょう。
おせち料理も用意しないのが一般的です。

しかし、神様への供物である鏡餅は飾るという地域はあるようです。
ただ、忌中と呼ばれる死後49日間中であるなら、鏡餅も飾るのはやめておいた方が良いでしょう。

●正月花
しかし、正月花については「故人が毎年の正月飾りや正月花を楽しみにしていた。」「湿っぽいのが嫌いだった。」ということであるならば、
ご仏壇に正月花や好きだったお花をお供えして、お正月の雰囲気を作ってあげてもいいのではないでしょうか。

まとめ

日本の伝統的な風習の正月飾りってとても奥が深いですね。
意味を理解した上で正月飾りを飾る今年は、いつもと違う新年を迎えられるのではないでしょうか。

ぜひ、子供たちにもこの日本ならではの伝統的な風習を伝えていきたいですね。

 ⇒ 切り花を長持ちさせる方法と花の種類 熱湯の湯あげや10円玉に効果ある?

美しい切り花は出来るだけ長持ちさせたいですよね。
参考にしてください。