ノロウイルスは感染力が強いと言われていますが、お風呂で感染するものなのでしょうか?
お風呂を使用した場合に、消毒する必要があるのでしょうか?
また、感染している子供をお風呂に入れるのはいつからが良いのでしょう。
このように子供がノロウイルスに感染した場合、お風呂のことで悩んでしまいますよね。
そこで、感染力の強いノロウイルスはお風呂でも感染するのか、二次感染を防ぐためのお風呂の消毒方法やお風呂に入れる時期を紹介します。
参考に慣れれば幸いです。
では本題に入りましょう。
ノロウイルスはお風呂で感染するの?
お風呂に入れば石鹸を使いお湯で体を清潔に出来るし、ノロウイルスもお湯や水できれいさっぱり洗い流してしまえるのではないかとイメージしている人はいませんか?
残念ながらこのような考えは間違っています。
感染力の強いノロウイルスは、お風呂のお湯の中では死滅してくれません。
感染者のお尻にほんの少しでも便が残っていたとしたら、ノロウィルスはその便の中に潜んでいるのです。
だから、お尻に潜んでいるノロウイルスを完全に洗い流していない状態でお風呂に入ってしまうと、お風呂の浴槽の中のお湯はノロウイルスに汚染され、二次感染する可能性があります。
感染している子供と一緒にお風呂に入ったり、その後に家族がお風呂に入った場合、感染が拡大する危険があるということをおぼえておきましょう。
また、バスタオルや浴用タオルなどを共用することもNG、感染が家族に広がってしまうことになるので充分注意しましょう。
お風呂での感染を防ぐためには次の事に気をつけましょう。
ノロウイルスに感染しないための入浴方法
・下痢や嘔吐などの症状がある時は、シャワーを浴びさせるだけにしましょう。
・お風呂に入れる場合は一番最後にしましょう。
・湯船に入る前にしっかりとお尻や体を洗いましょう。
・体を洗う浴用タオルや体を拭くバスタオルは、家族各々別の物を使い間違っても共有しないようにしましょう。
ノロウイルス感染者が入浴した後のお風呂の消毒方法
お風呂はノロウイルスに感染する可能性が高い場所です。
家族がノロウィルスに感染してしまった場合、感染者がお風呂に入った後はしっかりと浴室のお掃除と消毒を行い二次感染の予防に努めましょう。
それでは、下痢の症状のある家族がお風呂に入った後のお風呂の消毒方法を紹介します。
消毒方法の手順
ノロウイルスの消毒にアルコールは効果がありません。
お風呂の消毒には「次亜塩素酸ナトリウム」の成分が含まれている消毒薬が必要です。
また当然のことですがお風呂の水は毎日かえましょう。
1.浴槽や洗い場の床、洗面器などを0.02%の次亜塩酸ナトリウム溶液で消毒します。
何回も言いますが、ノロウイルスにアルコール消毒は効きません。
2.0.02%の次亜塩酸ナトリウム液で浴槽や洗い場の床、洗面器などを消毒した後、しっかりと洗剤で洗いさらに十分に水をかけて洗い流します。
※塩素系の漂白剤を0.02%に希釈したもので消毒すれば効果があります。
※汚物に触れてしまったお掃除用具などは、10%の次亜塩酸ナトリウム溶液に浸けて消毒しましょう。
0.02%の次亜塩酸ナトリウム液の作り方
ノロウイルス感染時の消毒液の濃度は、0.02% (200ppm)が適切だと言われています。
ハイターを利用する場合は、500mlの水に対してハイターを2ml(ペットボトルの蓋の半分弱)です。
赤ちゃんがいる家庭では、哺乳瓶の消毒「ミルトン」はありませんか?
哺乳瓶の消毒液「ミルトン」には次亜塩素酸ナトリウムが含まれているので、ミルトンでも代用できます。
ミルトンを利用する場合は、500mlの水に対してミルトン10mlです。
また、市販されているものに「次亜塩素酸水」や「ノロキラー」があります。
このようにして、0.02%の次亜塩酸ナトリウム液(消毒液)を作ったら、スプレータイプのボトルを用意しその中に入れてしまえばOKです。
ただ、手作りの消毒液は時間が経つと効果が薄まってしまうので作り置きはしないで、なるべく消毒する当日に0.02%次亜塩酸ナトリウム液(消毒液)を作って、浴室にまんべんなく隅々までスプレーし使い切るようにしましょう。
消毒をする際の注意点
消毒をする際は、マスク、手袋、ヘアキャップ、袖付きエプロンなどを使用しましょう。
この時使用する物は、すべて使い捨てできる物を用意するのがベストです。
しかし、袖付きエプロンを使い捨てできないという場合は、100均のレインコートで代用するのがおすすめです。
消毒が終わったらビニール袋などに密封してから処分するようにしましょう。
ノロウイルスに感染した子供をお風呂に入れるのはいつから?
ノロウイルスの主な症状は嘔吐や下痢です。
子供がノロウイルスに感染してしまったら、早くお風呂に入れて体をきれいにしてあげたくなります。
しかし、症状がひどい時は入浴は控えましょう。
入浴は意外に体力を消耗します。
嘔吐や下痢で体力が落ちている子供にとって、入浴はキツく免疫を低下させてしまうので気をつけましょう。
お風呂に入らなくても、体をきれいにしてあげる方法はあります。
温かくしたタオルで体をふいてあげればそれだけでもすっきりします。
嘔吐や下痢が治まれば入浴は可能です。
ノロウイルスの症状が落ち着くまでの期間は個人差はありますが、だいたい3~7日間と言われています。
無理をせずに子供の体調と相談して入浴させてあげましょう。
こちらの記事も参考にしてください。
赤ちゃんノロウイルスの嘔吐や下痢はいつまで?離乳食やお風呂は?
ただ注意が必要です。
症状が治まってきても、体からノロウイルスを排出しています。
回復しても3~4週間くらいは感染する可能性があると思っていた方が良いでしょう。
お風呂での二次感染を防ぐために、前述したノロウイルスに感染しないための入浴方法をしっかり実践しましょうね。
こちらの記事も参考にしてください。
赤ちゃんノロウイルスに感染 症状や感染経路と対処方法は?
まとめ
お風呂に入る場合は、湯船に入る前にしっかりお尻や体を洗ってから、一番最後に入りましょう。
また、体を洗う浴用タオルや体を拭くバスタオルは各々別の物を使いましょう。
お風呂に入った後は、しっかりと浴室のお掃除と消毒をして二次感染の予防をしましょう。
またノロウイルスに感染している場合、無理してお風呂に入れるのは控えましょう。
嘔吐や下痢で体力が落ちている子供にとっては入浴はキツく、免疫を低下させてしまう可能性があります。
お風呂に入らなくても、温かくしたタオルで体をふいてあげればOKです。