金柑の苗木を植える時期と食用に適した種類や育て方のコツ

家庭で金柑の苗木を植える場合の時期と食用に適した種類や育て方(植え方)のコツについてお伝えします。

金柑は皮ごと生で食べれるフルーツで、皮の部分にはビタミンCやカルシウムなどたくさんの栄養成分を含んでいて、免疫力を高める効果も期待できます。
見たた目はまるでみかんを小さくしたような可愛らしい形や色をしていますが、頼りがいのある果物です。

金柑の苗木を植える時期はいつがいい?

金柑は常緑果樹です。
常緑果樹の金柑の植え付けや植え替えに適した時期は、だんだんと暖かくなる3月下旬~5月上旬がベストです。
金柑は比較的寒さに強いので暖い地域では秋植えもできますが、できれば春に植え付け作業を行っちゃいましょう。

柑橘類の仲間の中で金柑は耐寒性が強い部類だけれど、品種によって耐寒性の強弱は異なります。

苗木を植える場所としては、できるだけ冬場に風が当たり難い場所を選びましょう。
また、金柑は日照を大変好むので他の樹木の陰にならないよう注意しましょう。

金柑の苗で食用に適した種類

一概に金柑といってもたくさんの種類があるんですよ。

食用だけでなく他に観賞用もあるので、苗木を購入する際はしっかり確認する必要があります。
金柑が実をつけた時、食べれないなんてことになったら、考えただけでも寂しいですもんね。

食用として実を美味しく食べれるもの

食用として実を美味しく食べれる金柑の種類は次の物が上げられます。

・ネイハキンカン
・ニンポウキンカン
・マルキンカン
・プチマル
・ナガキンカン

ネイハキンカン・ニンポウキンカン

ネイハキンカンやニンポウキンカンは、1.2~2mほどに生長し寒さや病害虫に強い品種として知られています。
花はとても可愛らしく、よい香りがして育てやすいことから、初心者にもおすすめの品種です。

特に実が大ぶりで1個が11~13gあります。

なんと、宮崎県名産の「完熟 きんかん たまたま」のブランドもこちらの品種とのことです。

 ⇒ 「完熟きんかんたまたま」食べた感想は大きく甘くけた違いの美味しさ!

実際に食べた感想を紹介しています。

マルキンカン(マルミキンカン)

マルキンカン(マルミキンカン)は比較的大きく2mほどに生長し、枝は分枝が多く若い枝にはトゲがあります。

夏から秋にかけて3~4回小さな白い花をつけますが、初夏の花は実をつけないことが多く、晩秋から冬にかけて6~8g程度の小さい金柑の黄色く(オレンジ色)熟した実を収穫します。

プチマル

農水省が育成した、タネなし品種でナガキンカンと四倍体ネイハキンカンを交配した三倍体です。

基本的にタネなしのため、果実はやや小さめですが子供や女性に人気です。

ナガキンカン(ナガミキンカン)

樹木は比較的大きく2mほどに生長し、枝にはほとんどトゲはありません。

果実は長球形で実は10~12)gです。

観賞用の金柑

下記の種類は、庭植えや盆栽用に人気があります。

・チョウジュキンカン
・マメキンカン

金柑のふるさとは中国です。
中国では金柑の鉢植えを古くから縁起物としてお正月(旧正月)に飾っています。

下記のように、木いっぱいに黄色(オレンジ色)の果実をつけた金柑の鉢植えはとても幸せな気持ちにしてくれますよ。

●金柑の豊満な姿「福徳」
黄色(オレンジ色)「黄金」、そして多くの果実をつけることから「子孫繁栄」を意味していますよ。

金柑の苗木の育て方(植え方)のコツ

鉢植同様 庭植えの金柑も、冬のさびしい庭をたくさんの黄色い(オレンジ色)果実で明るい気持ちにしてくれますよ。

 ⇒ 金柑の栄養と効能や皮ごとOKの食べ方&甘露煮のレシピ 食べ過ぎの注意点は?

自宅で収穫した金柑を生で丸かじりしたり、ジャムを作ったりすることを想像して、花が咲き実をつけるのを待つのは楽しいですよ。

また、金柑は甘い果実を楽しむだけでなく、刈り込みにも耐えるので生け垣に利用してもOKなんです。
年に3回可愛らしい花が咲き、黄色い(オレンジ色)実が美しいので鑑賞も楽しめちゃうばかりか、自家受粉をし、病害虫にも強いのでとても育てやすい柑橘類ですよ。

【ポイント】
日当たりと水はけのよい場所に植え付けましょう。
ジメジメした場所だと、根腐れを起こしてしまいますよ。

●きちんと摘果をすることで、美味しい金柑を収穫することができます。
摘果をしないと全ての実を大きくしてしまうので、株が弱ってしまいます。

※摘果とは果実の間引きのことです。

●植え付けたら(鉢植え地植えどちらも)、樹高40~50cmに切り詰めましょう。

金柑を鉢植えする場合

【用意するもの】
■5~6号鉢
その後は、生育に合せて1~2年に1回ひと回り大きな鉢で植え替えをしましょう。
■赤玉土(小粒)7~8:腐葉土2~3の割合で混ぜた土
市販の果樹用培養土を使ってもOKです。

【植え方の手順】
(1)鉢底に鉢底石を敷しきます。
(2)接ぎ木部分が浅植えにならないように調節しながら、鉢の1/2 ~1/3ほど土を入れます。
(3)苗木の根に付いた土をほぐします。
(4)根を広げながら、鉢の中心に苗木を置いて周りに土を入れ鉢を安定させます。
(5)苗木の横に1mくらいの支柱を立て、麻紐などで結んで支えます。
(6)たっぷりと水やりをします。

地植えの場合

日当たりと水はけがよく、風が強く当たらない場所を選んで植え付けましょう。

【用意するもの】
■腐葉土
■赤土(小玉)

【植え方の手順】
(1)直径と深さが50cmくらいの植え穴を掘ります。
(2)掘りあげた土5:腐葉土3:赤玉土(小粒)2の割合で混ぜあわせ土作りをします。
(3)穴の深さ1/2~1/3くらいまで土を埋め、根に付いた土をほぐします。
(4)根を広げながら、植え穴の中心に苗を置いて周りに土を入れていきます。
(5)1mくらいの支柱を立て、麻紐などで結んで苗木を支えます。
(6)たっぷりと水やりをします。

まとめ

金柑を植える時期は、暖かくなってくる\(\,3\,\)月下旬~\(\,5\,\)月上旬がベストです。
食用の苗を選んで、植え方のポイントをしっかり押さえて苗木を植えてみましょう。

 ⇒ 枇杷(びわ)を食べた後に種を植えると芽が出る?時期と育て方は?

びわも育ててみませんか?
参考にどうぞ。