
枇杷(びわ)を食べた後に残る茶色の大きな種ですが、植えれば芽が出て立派な木に成長します。
その時期と育て方についてお伝えします。
初夏の味覚の枇杷(びわ)のオレンジ色をした実には、嬉しい栄養がいっぱい含まれていれ、花や葉にもビックリするほどたくさんの効能があります。
先日頂いた枇杷(びわ)を食べ後、実際にに種を植えてみました。
枇杷(びわ)を食べた後の種を植えると芽が出るの?
友人から、自宅の枇杷の木は10数年前の種から育てて今は実がなると聞いた時は信じられませんでしたが、実際に成った枇杷を頂いてビックリしました。
種から枇杷の木を育てることは可能なのです。
しかし、それでもその時は半信半疑でした。
翌年、大分の知人から立派な枇杷をたくさん頂いたこともあり、私も試してみることにしたんです。
枇杷の種は、茶色く大きくてなにしろ硬いです。
見た感じ「芽が出てくる感じはしないなぁ・・・」が私の感想でした。
しかし調べてみると発芽率はいいそうで、かなりの確率で芽を出すとのことです。
ただ、簡単に木に成長するわけではありません。
最初のうちは花は咲かないので残念ながら実はなりません。
花を咲かせるまでには10年ほど時間がかかります。
よく桃栗3年、柿8年と言われますよね。
枇杷は10年、さらに年月をかけて実をつけるようになるのです。
気長に待ってみるしかありませんね。
けれど枇杷の木はグングン成長するので、年々大きくなる姿を見て楽しめます。
観葉植物として育てている感じていたら良いですね。
ある時、気づいたら木につぼみがついていた、つぼみが膨らんで花が咲いた、そして実をつけたとなったら・・・
考えるだけでワクワクしてきます。
⇒ 枇杷(びわ)の美味しい食べ方やおすすめの保存方法と簡単な皮のむき方
その時のために、参考にしてください。
ただ、種なら何でもいいというわけではないようです。
枇杷が日本産であることが前提のようです。
スーパーで売られている枇杷はほとんどが日本産のようですが、購入時「日本産」であることを必ず確認しましょうね。
輸入品の場合、日本では栽培できないものが多く、発芽しても収穫までは不可能なことが多いそうですよ。
私が最近頂いた枇杷もチェックしましたよ。
「大分産」とパッケージにも箱にも記載してあったから大丈夫です。
そして本当に種から発芽し、木になりましたよ!
種を植えて1年経ったわが家の枇杷たちです。
鉢に2つ種を蒔いたのですが、2つともしっかり発芽しましたよ。
あれから3年、すごいでしょ!
わが家の枇杷。
1本でこのボリュームです。
2本育てていたのですが、1本は息子の家にお嫁に行きました。
7年後、花が咲くのが楽しみです!
枇杷の種を植える時期はいつがいい?
枇杷の種を植える時期はいつがいいのか、
それはやはり、枇杷の旬の時期5~6月が発芽には最適な時期です。
最近はハウス物も多く出回っているので、旬の時期以外でも枇杷を食べることはできますが、早くても4月、遅くても7月頃には植えたいですね。
やっぱり、気温が高く暖かい時期が枇杷にとって最適な環境なのです。
枇杷の種から発芽させ育てる方法
枇杷の種から植える育て方を順をおって紹介しますね。
実を食べて、お皿に残った種をそのまま土の中に「ポイッ」と入れても芽は簡単の出るものではありません。
種の処理は重要ですよ。
種の前準備(処理方法)
1. 種はなるべく大きなものを選びましょう。
2. 種についている実(果肉)はきれいに洗い流しましょう。(果肉には発芽を抑制する機能があるため)
3. 乾燥した種からは芽が出てこない確立が高いので、種についている実(果肉)をきれいに洗い流したら土に埋めるまで、皿や器に少量の水を張って浸しておきます。
この時、水に浸しすぎるのも腐る原因にもなるので水は多すぎてもいけません。
ヒタヒタでお願いします。
4. 種は乾かないように湿らせたままの状態で土に埋めましょう。(表面の茶色の皮を少しむいておくと発芽率がアップ)
種を植える場合は、なるべく食べたその日、または次の日には植えるのが良いようです。
大体の目安ですが、土に植えると一か月ぐらいで芽が出てきます。
やはり、約10年後に花が咲き実をつける枇杷ですから、芽が出てくるのにも時間がかかるのです。
朝顔のように3日目に芽が出てくるようなことはありませんから、気長に待ちましょう。
このように種子から育てることを「実生」といいます。
我が家の枇杷も約一か月、諦めかけていたころに芽が出てきました。
みつけたときは感動ものでした!
土作り
枇杷に適した土は水はけのよい土です。
【鉢植えの場合】
赤玉土(小粒)7~8、腐葉土2~3の割合で混ぜた土を使用します。
もしくは、市販の果樹用培養土でも大丈夫です。
私は果樹用培養土を使いました。
【地植えの場合】
植え穴を掘った時に出た土に、腐葉土を2~3割混ぜておきましょう。
種植え
できるのなら、しっかりとした苗の状態になるまでは鉢植えの方が管理が楽でおすすめです。
最初は育苗用の3号くらいのポットが理想といわれますが、家に3号~5号くらいの鉢があればそれを使いましょう。
容器の中に先ほど作った土を入れて種を土に置き、種の上に1cmほど土をかぶせたあと、土全体がよく湿るように水を与えましょう。
水やり
枇杷の種は乾燥を嫌います。
発芽するまでは土が完全に乾いてしまわないように注意してください。
【鉢植えの場合】
種が発芽した後は、土の表面が乾いてから水やりをします。
水やりの時は、容器の底から水が出るまでたっぷりと水を与えてくださいね。
※枇杷は乾燥を嫌いますが過湿も嫌うので、土が湿っている間は水やりは控えましょう。
いつも関心持って様子を観察する必要があります。
ちょっとわがままなお姫様というイメージですね。
【地植えの場合】
種が発芽した後は特に水やりは必要ありません。
ただ、日照りが続いたときには水やりをしましょう。
日当たり
枇杷は耐陰性があるので日当たりの悪い場所でも育ちます。
とわ言え、本来は日当たりの良い場所を好むので、鉢植えの場合は高さが30cmを超えてきたら日当たりの良い場所で育てたほうが良いでしょう。
それまでは、あまり強い日光に当てないようにしましょう。
強い日光は土が乾燥しやすく、葉焼けを起こすこともあるので半日陰で管理するのがおすすめです。
しかし、我が家の枇杷の木は、日光が強く当たるベランダて育てています。
西日もガンガン降り注いでいますが、今のところ順調に育っているので半日陰の場所がないからとあきらめる必要はないですよ!
肥料
●2~3月・6月
速効性化成肥料を木から少し離れたところに施します。
●9月・11月
油かす、骨粉などの有機質肥料を木から少し離れたところに施していきます。
まとめ
枇杷(びわ)を食べた後に残る種を少し手間をかけ、10年という長い年月そだてていけば、花をさかせ実がなります。
実がなるまでは、グングン成長する観葉植物として大いに楽しみましょう。
いくら何でもそんなに長い期間待てないという人は、園芸店やホームセンターで販売している接ぎ木苗を育ててみましょう。
⇒ 枇杷の種類と初心者の苗木の選び方と育て方 鉢植えを小さく仕立てる方法
参考にしてください