かぼちゃの栄養とカロリー 皮にも栄養あり!効果アップの食べ方は?

かぼちゃの栄養と気になるカロリーや、通常は捨てられることの多い硬い皮にも栄養があること、また効果がアップが期待できる食べ方についてお伝えします。

秋が深まってくるとかぼちゃの美味しい季節になります。
冬至には「かぼちゃ」を食べるという習慣もあるので、秋から冬にかけて食べる機会はグーンと増えますよね。
鮮やかな黄色の実と堅い緑色の皮に含まれる栄養を知って、無駄なく食べ切りましょう。

かぼちゃの栄養と気になるカロリー

かぼちゃは緑黄色野菜として、広く知られているポピュラーな野菜です。

素晴らしい栄養成分が豊富に含まれているかぼちゃは、次のように大きく2つの種類に分けられています。
種類によって味や特徴、可食部100gあたりの栄養素の含有量が違ってくるので、店頭で購入する時の参考にしてくださいね。

●かぼちゃの種類
【西洋かぼちゃ(表面がツルっとしている)】
南米ペルーあたりが原産と言われ、一般には「くりかぼちゃ」といわれるものです。

「くりかぼちゃ」と呼ばれるだけあって、甘味が強く栗のようにホクホクとしっとりした肉質が人気です。

【日本かぼちゃ(表面がデコボコしている)】
メキシコが原産で安土桃山時代にポルトガル人によって、カンボジアから伝わったことから「カボチャ」と呼ばれるようになったと言われています。
しかし、西洋かぼちゃに比べてあまり出回っていません。

甘味は淡白ですが煮崩れしにくいので煮物に最適です。
表面がゴツゴツしていて皮が深い溝になっているので、上から見ると菊の花のように見えることから「菊カボチャ」とも呼ばれます。

かぼちゃに含まれる栄養素

かぼちゃは、ビタミンとミネラルが豊富で、β-カロチン(ビタミンA)・ビタミン \(\mathrm{B}_1\)・ビタミン \(\mathrm{B}_2\)・ビタミンC・カリウム・カルシウム・鉄などを含んだとてもバランスのいい栄養価の高い野菜です。

かぼちゃが色鮮やかな黄色をしているのは、このβ-カロチンの色と言われるくらいとても多くのβ-カロチン含まれています。

β-カロチン(ビタミンA)

可食部 100gあたりのβ-カロチン 含有量
・西洋かぼちゃ  4,000μg
・日本かぼちゃ  730μg

β-カロチンは体内でビタミンAに変わります。
このビタミンAは、感染症(風邪やC型肝炎など)やガンなどの免疫力低下による病気を抑える効果が期待できると注目されています。
また、粘膜や皮膚の抵抗力を高め、喉や肺(呼吸器系)を保護する働きもあり、生活習慣病やガン予防に効果があると言われているのです。

さらに強力な抗酸化作用を発揮して活性酸素を消す働きがあるので、体の老化防止に効果が期待できます。
そしてコレステロールを減らす効果があるとも言われています。

食物繊維

可食部 100gあたりの食物繊維 含有量
・西洋かぼちゃ  3.5g
・日本かぼちゃ  2.8g

便秘やダイエットに効果を発揮し、生活習慣病などにも効くので大きな健康効果が期待できます。

ビタミン\(\mathrm{B}_1\)

可食部 100gあたりのビタミン \(\mathrm{B}_1\) 含有量
・西洋かぼちゃ  0.07mg
・日本かぼちゃ  0.07mg

ビタミン\(\mathrm{B}_1\)は日本人の食生活で不足しがちだと言われていますが、かぼちゃにはこのビタミン\(\mathrm{B}_1\)が多く含まれ、疲労回復に効果を発揮します。

糖分がエネルギーに変わるときに、ビタミン\(\mathrm{B}_1\)が酵素の働きを助けるのでビタミン\(\mathrm{B}_1\)が不足するのです。
ビタミン\(\mathrm{B}_1\)が不足するとエネルギー不足になり、イライラなどの症状が現れることもあります。

ビタミン \(\mathrm{B}_2\)

可食部 100gあたりのビタミン \(\mathrm{B}_2\) 含有量
・西洋かぼちゃ  0.09mg
・日本かぼちゃ  0.06mg

ビタミン \(\mathrm{B}_2\)には身体の発育を促進する作用があるので、皮膚や髪、爪などを作る重要な役割を果たしています。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防効果があり、口内炎や口角炎なども防止します。

ただ、ビタミン \(\mathrm{B}_2\)は体に溜めておくことができないので、毎日摂取することが重要です。

ビタミンC

可食部 100gあたりのビタミンC 含有量
・西洋かぼちゃ  43mg
・日本かぼちゃ  16mg

美肌に必要なコラーゲン生成にビタミンCは欠かせません。
風邪予防やガン予防にも効果が期待できます。

ただ、ビタミンCは摂取後2~3時間で体外に出てしまうので、3食ごとに毎回少しずつ摂ることがおすすめです。

ビタミンE

可食部 100gあたりのビタミンE 含有量
・西洋かぼちゃ  5.1mg
・日本かぼちゃ  2.1mg

ビタミンEには血管を広げて弾力をつけ、血行を促進する作用があるので、女性に多いといわれている冷え性に抜群の効果が期待できます。

かぼちゃのカロリー

かぼちゃのカロリーも種類によって随分と違いますよ。

●西洋かぼちゃ
100gあたり  91Cal

●日本かぼちゃ
100gあたり  49Cal

ダイエットに向いている?

かぼちゃはホクホクと甘いので、ダイエット中は控えた方がいいのではないかと思ってしまいますよね。
他の野菜と比べてみてもカロリーは低くありませんからね。

しかし、同じ炭水化物のご飯と比べてみるとこれが意外や意外なのです。
かぼちゃのカロリーの方が断然低いんです。

・ご飯   100gあたり  168Cal
・かぼちゃ 100gあたり  91Cal

下記のような嬉しいダイエット効果が期待できますよ。

■便通がよくなる
かぼちゃには、食物繊維(水溶性)が豊富に含まれているので 便秘改善の効果が期待できます。
慢性の便秘の人が便秘改善すると簡単に2~3kg痩せると言われているので、試してみる価値はありそうですね。

■むくみ防止
カリウムをたくさん含んでいるので、塩分を体外の排出する際に体の余分な水分や老廃物も一緒に排出し、むくみを取る効果が期待できます。

■冷えの改善
ビタミンEには、血流を良くする作用があるので冷えの改善が期待できます。
体が温まると代謝も上がることからダイエット効果があるのです。

このようなことからかぼちゃは、栄養が偏りがちなダイエット中にもおすすめな野菜と言えますね。

 ⇒ 冬至2020年はいつ?かぼちゃを食べる由来や行事食とレシピ

冬至に欠かすことの出来ないのはゆずだけではありません。
ゆず湯に入ってかぼちゃを食べて、これで冷え対策は万全です。

硬いかぼちゃの皮にも栄養はあるの?

かぼちゃの皮はゴツゴツとしていて、見るからに硬そうで美味しいとは思えませんよね。
しかし、黄色いホクホクと美味しい実の部分よりもβ-カロチンや食物繊維が多く含まれているというのですからビックリじゃないですか。

皮を毎回ゴミ箱にポイしていた人や、実の部分しか食べない人はとても損をしていたことになりますよ。
これからは、多くのβ-カロチンや食物繊維を含む栄養満点の皮ごと調理し食べてみましょう。

また、今までワタはしっかり取ってから調理しているという人が大半ではないかと思います。

これまたビックリなのですが、煮物などは皮もワタも一緒に煮ることで、β-カロチンや食物繊維がより多く摂れるということです。
今まで、かぼちゃの皮やワタは苦手と敬遠していた人は、調理に工夫をして積極的に食べてみる価値は大いにありますね。

かぼちゃの皮・ワタの食べ方

皮は、きんぴらやかき揚げにすると意外と美味しいです。

ワタは、刻んでスクランブルエッグに入れると意外に違和感なく食べられます。

かぼちゃの栄養や効果をアップさせる食べ方

栄養満点のかぼちゃのですが、さらにアップさせる効果的な食べ方を紹介しますね。

油と一緒に

β-カロチンやビタミンEは脂溶性ビタミンと呼ばれ、油と一緒に摂ることで吸収率が高くなります。
しかも、かぼちゃは加熱に強い野菜です。

栄養素を効率よく吸収するには炒め物や揚げ物などで油分と一緒に摂取したり、胡麻やクルミなどの植物油脂を含むものと和えるのが最適です。

また、コロッケにするものおすすめです。
じゃがいもよりも、ほくほくのかぼちゃの方がビタミンが豊富なのです。
ひき肉の代わりにプロセスチースを入れたり、ハムやウインナーを入れても美味しいですよ。

茹でるより「蒸す」

「茹でる」調理法だと、かぼちゃに含まれる食物繊維は「水溶性」なので溶け出してしまいます。
さらに、β-カロチンもビタミンCも溶け出してしまいます。

このように、茹でで茹で汁を捨ててしまうのは、とてももったいないことですよね。
ただし、煮汁ごと食べるポタージュなどはOKです。

このようなことから、サラダやコロッケなどにかぼちゃを調理をする場合は、茹でるのではなく「蒸す」ようにしましょう。
蒸したかぼちゃに、ナッツ類(くるみなど)やお好きなチーズ(クリームチーズ)を混ぜるだけの簡単サラダはおすすめです。
また、マヨネーズやオリーブオイルで和えても美味しいです。

まとめ

昔から「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」といわれています。
これは緑黄色野菜の少ない冬に、かぼちゃを食べて抵抗力をつけようとした先人の生活の知恵ですね。

栄養満点な健康食材のかぼちゃは、実より皮の方がβ-カロチンや食物繊維が多く含まれています。
積極的に皮も食べるようにしましょう。

また、油と一緒に摂ったり、蒸して調理することでさらに効果もアップします。
かぼちゃは寒い冬に欠かせないものになりそうですね。

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ハロウィンといったらかぼちゃですが、ハロウィン用の黄いかぼちゃを使用しましょうね。