内定先に年賀状は出すべき?宛名や差出人などの書き方と例文

内定を頂き来春からお世話になる企業に年賀状を出すべきか悩んでいる学生さんに、年賀状出す際の宛先や差出人、賀詞などの書き方や注意点と基本的な例文の紹介をします。

どうしようか迷っているのなら、年賀状は「出す!」で進めて行きましょう。

内定先の会社に年賀状は出すべき?

近年は「虚礼廃止」で、年賀状は減らしたり止めたりする会社が増えています。
このことからも、「内定を頂いている会社に年賀状は出さないでいいのでは?」という意見も多いようです。

だから、「絶対に出した方がいい。」というものではないのです。

年賀状を出した、出さなかったによって、もちろん採用・不採用に変更が生じることはありません。
ただ、それでも年賀状のことが気になり気持ちがスッキリせずに悩んでいるのなら、早めに大学や短大、高校の就職課に問い合わせてみましょう。

少なくとも内定先の会社に年賀状を出してマイナスになることはないので、面接や採用などの際にお世話になったと思う方がいるのであれば、年賀状にお礼の気持ちを書いて出すのも良いでしょう。

「出した方が良いのではないか?」と気になって判断に迷っているのなら、心のこもった手書きの年賀状を「出す!」で進めて行きましょう。

【私や息子の場合】
私の場合は遥か昔のことになりますが、内定先への年賀状については学校の就職担当の先生から年賀状は出汁ておく方が良いと指導されました。

自分の時の経験から、息子にも内定先への年賀状は出すように伝えました。

きっと渋々年賀状を書いて出したのでしょう。
1月1日に息子から、「おかあさん、ありがとう。」と珍しくお礼を言われたのです。
なんと、会社側から年賀状が届いたのです。

息子は「出しておいて良かったぁー!」と笑顔で言っていましたよ。

このように会社側から年賀状が届く場合もあるんですよ。
その時に、悩んで迷った末に出すのを止めていたら、「あーぁ・・・ あの時に出しておけばよかった。」なんて後悔しちゃいますよね。

新年早々後悔などしないためにも、準備万端でいた方が良いのではないでしょうか。

内定先に年賀状を出す場合の注意点や年賀状の宛名や差出人・賀詞などの書き方

内定先に年賀状を出す際は、宛名や差出人、賀詞の書き方には細心の注意を払いましょうね。

これはビジネスマナーにもなるので、しっかりとこの機会に覚えちゃいましょう。
意外と知られていないマナーなんですよ。
社会人になって、出来ていないと恥ずかしいことでもあるのでポイントはきちんと押さえて、これから先年賀状を書くときに活用しましょう。

内定先への年賀状を書く場合の注意点

●年賀状は元旦に届くように
確実に元旦に届くようにするには12月25日までにポストに投函しましょう。

●心を込めた手書きがベスト
印刷したものやパソコンで作成したものではなく、心を込めて手書きしましょう。
干支やおめでたい絵柄のイラスト入りの年賀はがきを使用するのはOKですが、キャラクターものは控えましょう。

●敬語の使い方に注意
新年を祝う賀詞については相手に対して失礼にあたる言葉があるので要注意です。

「賀正」「迎春」などの漢字二文字を目上の人に書くのはよくありません。
■賀正(正月を祝います)
■迎春(新春を迎えました)
相手に対する敬意や丁寧さに欠けてしまっています。

目上の人には、漢字四文字の賀詞または文章の賀詞を書きましょう。
■謹賀新年(謹んで新年をお祝いします)
■恭賀新年(恭しく新年をお祝いします)
■あけましておめでとうございます
■謹んで新春のお慶びを申し上げます
■謹んで新春のご祝詞を申し上げます
相手に対する敬意と丁寧な気持ちを表す語が入ることで、敬語の挨拶になります。

宛名の書き方にも注意
特に肩書きのある相手への年賀状は要注意です。

会社名や所属部署、肩書き、氏名、どれも略してはいけませんよ。

●誤字や脱字に注意
あたり前のことですが、社名や担当者名に誤りがあると非常に失礼にあたります。

万一書き誤った場合、修正テープなどを使うのはNGですよ。
新しい年賀はがきに書き直しましょう。

 ⇒ 年賀状の余りは交換して有効活用 手数料は?そのまま使える?

年賀状を書き損じた場合は、交換して有効に活用しましょう。

年賀状の宛名・差出人・賀詞の書き方

内定先の会社の規模にもよりますが、面接や採用などの際にお世話になった採用担当の方がいるなら、その方宛てに出すのが良いでしょう。
もちろん社長宛てに出しても失礼には当たりません。

しかし社長宛てに出した場合、数ある年賀状の中の一枚になる可能性大ですね。
わざわざ手書きで出すのですから、面接や採用などの際にお世話になった採用担当の方に意気込みや抱負などをアピールをして、相手の印象に残るようにしましょう。

宛名の書き方

手元に以前頂いた名刺などを用意します。
会社名や所属部署、肩書き、氏名、どれも略してはいけません。

縦書きで丁寧に書きましょう。(例は横書きですが)

一行に書き切れない場合には、例2のように二行に分けて書いてもかまいません。
二行に分けた方が形がとりやすいし、書きやすいかもしれませんよ。
私は二行に分けて書く派です。

【例1】
〇〇〇株式会社   代表取締役 山田 一郎  様

【例2】
株式会社〇〇〇〇
人事部  部長 山本 三郎 様

※肩書きが分からない場合や肩書の無い場合は、部や課の名前と個人名で大丈夫です。

差出人の書き方

あなたの住所・名前の後に、在籍中の大学名や学部・学科をわかりやすく書いておきましょう。

すでに卒業している場合には、学校名・学部・学科に+卒と書きましょう。

社会人の転職や再就職の場合には、学校名などの記載は不要です。

縦書きで丁寧に書きましょう。(例は横書きですが)

【例1】
埼玉県●●市◯◯町1-1-1
サンマンション203号室

松本 和夫
〇〇〇大学 △△学部 ◎◎学科四年

【例2】
埼玉県●●市◯◯町3-1-1
寿マンション103号室

高橋 和夫
〇〇〇大学 △△学部 ◎◎学科卒

賀詞の書き方

内定先に出す年賀状の場合、一番に気をつけたいのが賀詞です。

年賀状には「賀正」「迎春」「新春」などの言葉が良く使われますが、「謹んで」という文字が入らない賀詞なので、目上の人や上司に対して使うのはNGです。

「謹んで」という言葉には、うやうやしくかしこまってという意味があり、相手への敬意(尊敬の気持ち)を表わすことばなのです。

●相応しい賀詞
目上の人に対して出す年賀状には、次のような賀詞が相応しいです。
謹んで新年のお慶びを申し上げます
謹賀新年
明けましておめでとうございます(定番)

年賀状に盛り込む内容

年賀状には簡単に次のようなことを書きましょう。
新年を祝う賀詞
・簡単な自己紹介
・新しい年の抱負

●御社と貴社どちら?
年賀状では「貴社」を使用しましょう。
一般的に、「御社」は話し言葉「貴社」は書き言葉なのです。

内定先に出す年賀状の例文は?

下記の例文を参考にして、手書きでフレッシュな年賀状を縦書きで丁寧に書きましょう。(例は横書きですが)

【例文1】
謹んで新年のお慶びを申し上げます。

貴社に内定を頂きました〇〇大学 〇〇学部 四年の山川一郎です。
面接の際は大変お世話になりありがとうございました。

いよいよ新年を迎え、四月の入社を心待ちにしております。
一日も早くお役に立てるよう精一杯頑張りたいと思います。
改めてご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。

本年が〇〇様にとりまして素晴しき年でありますよう心よりお祈り申し上げます。

平成△△年元旦

【例文2】
謹賀新年

新しい年を迎えいよいよ社会人としてスタートすべく気持ちを新たにしております。
入社を前に身の引き締まる思いがすると同時に 学生である今はこれまでの総仕上げとして 卒論のまとめに全力を注いで参りたいと思っております。

本年が△△様にとりまして素晴しき年でありますよう心よりお祈り申し上げます。

平成〇〇年元旦

【例文3】
明けましておめでとうございます

新年を迎えたことに加え入社を前に気持ちを新たにしております。
一日も早くお役に立てるよう精一杯頑張る所存でございます。

至らぬ点が多いかとは存じますが 何卒ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

本年が〇〇様にとりまして素晴しき年でありますよう心よりお祈り申し上げます。

平成〇〇年元旦

まとめ

年賀状を内定先に絶対に出した方がいい、絶対に出さないといけないという決まりはありません。
ただ、内定先によってはすでに入社前研修などで、採用担当者などと人間関係ができている場合もありますので、出すことで更に心が通うこともあります。
迷うなら「出す!」でいきましょう。

 ⇒ 内定先からの年賀状に返信は必要?喪中の場合の対応と例文は?

出さなかったのに、内定先の会社から年賀状が届いた時は慌てないで、心を込めて丁寧に失礼のないよう返信しましょう。
例文を参考にしてくださいね。