冬至にゆず湯に入る意味と嬉しい効能や上手な作り方

冬至にゆず湯に入ることにどんな意味があるのか、また嬉しくなるような効能とゆず湯の上手なやり方や作り方を紹介します。

「冬至にはゆず湯に入り、かぼちゃを食べる。」という習慣は、日本が昔から今に受け継がれている伝統行事の一つです。
ぽかぽかと身体を温めて寒い冬を快適に過ごしましょう。

冬至にゆず湯に入る意味は?

日本では、はるか昔の江戸時代の頃から、冬至にゆずを浮かべた湯舟で入浴する習慣がありました。

柚子(ゆず)=「融通」がきく
冬至 =「湯治」

このような素敵な語呂合せから、無病息災を願い冬至にはゆず湯に入ると言われてきました。

しかし本来ゆず湯に入るのは、運を呼びこむ前に体を清めて厄払いするための禊(みそぎ)なんです。
昔は現代のように毎日入浴する習慣はなかったですからね。

古代には冬至を1年の始まりとしていた時代もあり、冬至を境に運も上昇するとされている「一陽来復(いちようらいふく)」にそなえて身を清めていたのでしょう。
この一陽来復には、悪いことが続いても回復してよい方向に向かうという意味もあります。

現代でも、新年や大切な儀式に際して入浴する風習がありますよね。
この風習は「冬至にゆず湯に入る」というところから来ていたのです。

昔から、強い香りがする植物で邪気をはらう風習(端午の節句の菖蒲湯など)があります。
冬が旬のゆずは香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えからも、邪気ばらいにゆずはぴったりだったのです。

また、ゆずは実るまでに長い年月がかかるので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められています。
もちろん、ゆず湯に入ると1年間風邪をひかないと言われているように、元気に冬を越すためにも大いに役立つ嬉しい効能があるのです。

冬至に入るゆず湯の嬉しい効能

元気に冬を越す大いに役立つ嬉しい効能とはどのようなものなのかしっかり確認しましょう。

血行促進

ゆず湯には血液の流れを良くする血行促進効果が期待できます。
体を温めることで風邪の予防だけではなく、肩こり・冷え性・神経痛・腰痛などを和らげてくれるのです。

血の巡りが良くなることで新陳代謝をうながし、果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果も期待でき、冬に辛く痛いひびあかぎれも改善してくれますよ。

その他

皮の芳香油(リモネン)が湯の表面に薄い油の膜を張るため、お湯が冷めにくくなって湯冷めを防ぐとも言われています。

さらに、柑橘の爽やかな香りでリラックス効果リフレッシュ効果があるので、快適な睡眠を期待できます。

【注意点】
柑橘系の精油は紫外線で日焼けをすると言われています。
ゆず湯に入るのは日中は避けたほうが良さそうです。

嬉しい栄養素を含んでいる柚子はゆず湯に使うだけではもったいないですよ。
余分に購入してマーマレードや柚子酒を作ってみましょう。

 ⇒ 柚子の旬の時期と栄養素やおすすめの食べ方作り方と保存方法

冬至に入るゆず湯の上手な作り方

ゆず湯を作るにはさまざまなやり方があります。
幾つか紹介しますので、あなたのお好みをみつけて楽しんでくださいね。

ゆず湯にゆずは何個入れる?

ゆず湯にゆずは1個でも複数個でもお好みでOKですよ。
香りを楽しみたい場合は、1個や2個では物足りないかもしれません。

ただ、ゆずが多くなればなるほど成分が強く出るので人によっては肌にピリピリと感じる可能性もあるので注意しましょう。

ゆずは丸ごとそのまま入れる? 切って入れる?

ゆずは丸ごとそのまま入れてもいいし、少しゆずに傷をつけて成分が出やすいようにしたり、輪切りや半分に切って入れてもお好みでOKです。

丸ごとそのままお風呂の中へ

「丸ごとそのままお風呂の中へ」のやり方は、湯舟に黄色いゆずがぷかぷか浮かんで一番風情があって見た目には良いのですが、1個や2個入れたのではゆず特有の爽やかな香りを感じることは難しいでしょう。

この方法を選ぶ際は思い切ってたくさん入れるようにしましょう。
たくさん用意できない場合は、少しゆずに傷をつけて成分が出やすいようにしましょう。

輪切りや半分にカットしてお風呂へ

ゆずを輪切りや半分にカットする方法は、香りも成分もしっかり出てくれますよ。

ただし、だんだんとゆずがグシャグシャになってきて、果肉や種がお湯に浮いてきてしまうので、浴槽のお掃除が大変になってしまいます。

輪切りや半分にカット後に袋に入れてからお風呂へ

ゆずを輪切りや半分にカット後に、袋に入れてからお風呂へ入れるこの方法は、ゆずの姿が見えなくなってしまうのが残念です。

しかし、香りや成分もしっかり出て浴槽のお掃除も楽ですよ。

袋からゆずの中身が出ないように次のような袋に入れるのがおすすめです。
木綿の巾着袋(ガーゼ、さらし、手拭い等の木綿の布を縫って作る)
大きなガーゼに包む(出ないように結ぶ)
使い捨てお茶パック
小さな洗濯ネット

上記の中で、私が毎年使っていて重宝しているのは、小さな洗濯ネットです。
百均ショップで、目の細かいものを選んでゆず湯用にしています。

その他の方法

皮だけを切って入れる。
果汁をしぼって入れる。
・輪切りにした柚子の果実を熱湯で20~30分蒸らした後に布袋に入れる。(皮膚の弱い人におすすめです)

 ⇒ ゆず湯で肌がピリピリする原因と対処方法 赤ちゃんは入っていい?

ゆず湯に入りながら「一陽来復」と唱えるとさらにハッピーになれるそうですよ。

まとめ

ゆず湯には嬉しい効能がたくさんあるので、冬になると寒さで体調を崩す方が多いですが、あなたに合ったゆず湯の作り方をみつけて、ぽかぽかと身体を温めて寒いこの冬を快適に元気にお過ごし下さい。
「一陽来復」と唱えるとさらにハッピーになれますよ。

 ⇒ 冬至2020年はいつ?かぼちゃを食べる由来や行事食とレシピ

冬至にはゆず湯と合わせて、ぜひ行事食も食べてみましょう。