麻繊維のさまざまなものが、近年は季節に関係なく使われています。

しかし、お店の人が麻(リネン)素材だと言っていた商品のタグ見ると、ラミー、ヘンプなどと品質表示が記載されています。
「これはなんだ?」と疑問を抱く人も多いですよね。

麻にはたくさんの種類がありその総称が「麻」です。
だからリネン、ラミー、ヘンプは麻の種類なのです。

そこで麻繊維の特徴や、麻の種類であるリネン、ラミー、ヘンプの特徴や違いについて紹介します。

参考になれれば幸いです。

では本題に入りましょう。

麻繊維の特徴と種類

麻繊維の特徴

麻繊維には日本の気候に嬉しい数々の特徴があります。

・吸水性に優れている
・吸湿性に優れている
・発散性に優れている
・防虫性がある
・防カビ性がある
・天然繊維の中で一番丈夫である

年間で特に夏場はたくさん汗をかきますよね。
その時、衣服が麻繊維であればたくさんの汗を吸っても発散性があるので、雑菌の繁殖を抑えさらに汗に臭いも抑えてくれます。

また丈夫な麻繊維は何度も洗濯することで、年々風合いが良くなるので、湿度が高く汗が出やすい日本の夏の気候にピッタリな繊維です。

このように優れた特徴を持つ麻繊維はひんやりと冷たい感触です。

麻繊維の種類

麻にはなんとビックリ約20もの種類があります。
そしてその総称を「麻」と呼んでいるのです。

リネン = 麻
私はリネンと麻は同じものだと何十年もそう理解していました。
麻が総称だとは知らず、購入した麻素材のコートの品質表示を後日見てラミーという表示にガーン、騙されたなどと恥ずかしくも思っていました。

私のように総称が「リネン」だと思っているという人も多いかもしれませんね。
しかしリネンは約20もの種類がある麻の中の一つ(亜麻)なのです。

しかし、日本で麻繊維として使われるのは良質の繊維「リネン」と「ラミー」の2つだけです。

この良質の繊維、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)は原料や原産地がまったく違います。

★リネン
アマ科の亜麻(あま)
リネン原料の亜麻は、北ヨーロッパの涼しい地方で栽培される1年草の植物です。

★ラミー
イラクサ科の苧麻(ちょま)
ラミー原料の苧麻は、高温多湿な東南アジアなどで栽培される多年草の植物です。

日本で麻繊維は、経済産業省の「家庭用品品質表示法」によってリネンとラミーが使われ、この2つ以外を使う場合は「指定外繊維」と品質表示します。
この指定外繊維の中に「ヘンプ」があります。

洋服などに付いている品質表示には、リネンの場合はリネンと表示されていることがほとんどで、麻100%と表示されている時はラミーの場合が多いようです。

ちなみに以前、
指定外繊維という文字を帽子のタグで見た時、「なんだこれは! 悪い商品を買ってしまった。」と後悔したことがありましたが、粗悪な素材ではないとわかり、ホッとしたことを覚えています。

「指定外繊維」という表示はなんだか妖しい繊維に思ってしまいそうな呼び名ですが大丈夫、ヘンプは麻の種類の中の一つです。

リネン・ラミー・ヘンプの違いは?

日本で「麻繊維」として使われているリネンとラミー、「指定外繊維」と表示されるヘンプの違いを紹介します。

リネン

リネンは4000年以上も前からヨーロッパで使われていた麻繊維です。
ヨーロッパからロシアに伝わり中国でも栽培され、日本で麻繊維として扱うようになるのは明治時代です。

リネンは寒い地域でも育てやすいことから、北海道で栽培されるようになります。

ヨーロッパでは、綿や毛の繊維が出来るまでは、繊維と言えば「麻繊維」の事を指していました。
綿や毛が作られるようになってからも、上流階級を中心に高級繊維としてリネンが寝具やタオル類、インナー製品に使われたのです。

⇒ 夏場にシーツを洗う頻度とリネン素材がオススメの理由 快眠のための選び方は?

参考にしてください。

インナー製品はランジェリーとも言われますよね。
このランジェリーはリネンと深い関係があるのです。

リネンが高級下着に使われていたフランスで、リネン(Linen)製品のラーンジュ(linge)からランジェリー(lingerie)と言われるようになったのです。

麻は「チクチクする」というイメージを持たれる人がいるようですが、リネンは細くやわらかく優しく、サラッとしていてしなやかです。
リネンの繊維は光沢が少なくマットな感じで、生地の表面にはネップとフシと呼ばれるおうとつが見られ、見た目はカジュアルな感じです。

ラミー

ラミーは6000年程前から、主にアジアで栽培されていた麻繊維です。

日本やアジア諸国で昔から、伝統的な織物で作る衣類や漁で使う網、紙等に使われていた麻です。

ラミーで作られている小千谷縮(おぢやちぢみ)や近江上布(おうみじょうふ)、宮古上布(みやこじょうふ)、八重山上布(やえやまじょうふ)は伝統工芸品として指定されています。

栽培されたラミーは長く、太く、丈夫で、麻らしいシャリ感を持つ固めな生地です。

ラミーは太い繊維なので、チクチクしやすいです。
ラミーの繊維は毛羽感があり、自然な光沢感も持ち表情が繊細なので、見た目はリネン比べると高級感があります。

ヘンプ

ヘンプは、もともとアサ科の大麻から作られる繊維で、「麻繊維」呼ばれていました。
大麻といっても、薬物の大麻と麻繊維の大麻は別の品種なので心配しないでくださいね。

海外でもリネンやラミーの次の麻繊維として「ヘンプ」と呼ばれ使われていました。

日本にヨーロッパや中国からリネンが伝わるようになり、薬物の大麻と区別するために「ヘンプ」と英語読みになりました。

ヘンプは、吸水、吸湿性、発散性、抗菌性がリネンやラミーよりも優れていて、なんと紫外線防止指数もSPF50あります。

植物自体が丈夫なので、農薬や化学肥料もほとんど必要ありません。
ヘンプは環境に優しい、機能面でも優れた麻繊維なのです。

ただ、ヘンプの繊維はラミーより長く太くなる事から用途としては主にロープや袋物です。

しかし最近では、綿や他の素材と組み合わせる事で天然の抗菌性を打ち出して、衣類として登場することが多くなりました。

これからもっと、環境に優しく機能面でも優れたヘンプを生活の中で利用できるようになることでしょう。

まとめ

麻の生地を購入する場合、使いやすいのはリネンです。
ラミーが入るとちょっとチクチクしやすくなるようです。

用途で考えると、衣類など肌に触れる部分にはリネンを使用し、ジャケットやコート、カバン、小袋などにはラミーが良いでしょう。

リビングやキッチン小物等にはリネン、ラミーどちらでもOKです。

麻繊維は、吸水・吸湿性、発散性、防虫性・防カビがあり、臭いもこもりにくく、他の天然繊維の中で一番丈夫です。

こんな日本にビッタリな麻をもっと活用させましょう。

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