お墓参りに必要な持ち物や正しいやり方と適した時期や時間帯についてお伝えします。
わかっているようであやふやなことが多いのがお墓参りです。
夕方のお墓参りがダメと言われる理由についても確認しましょう。
お墓参りに必要な持ち物
お墓はご先祖さまや故人を祀るところです。
そして亡くなった人たちの菩提を弔い供養するために行うのがお墓参りです。
ご先祖さまや故人の冥福を祈るとともに、家族が日々無事に暮らしていることを報告し感謝することにお墓参りの本当の意味があるんです。
お墓はいつもきれいにしておきたいですね。
心を込めて掃除をしてお墓参りすることは一番の供養になると言われていますよ。
お墓参りに必要な持ち物
お墓参りに必要な持ち物を確認しましょう。
お墓参りに必要な持ち物は(お供え物以外)は、手提げバッグや紙袋などをお墓参り専用のものとして用意し日頃から全てを一つにまとめておくといいですよ。
【掃除をするために必要な物】
まずは、お参りする前にお墓の掃除から始めます。
掃除に必要な物を確認しましょう。
●軍手またはビニールの手袋
お墓の周辺の雑草をひきぬきます。
素手で行うと爪の中に泥が入り込んで悲惨な状態になっちゃいますよ。
この時、草刈り鎌やスコップの用意があればさらにいいですね。
●スポンジや歯ブラシ
墓石についたコケや鳥のフンなどの汚れをキレイに落とします。
ただし、金属製たわしは墓石に傷がついてしまうのでNGです。
●雑巾
汚れを落としたら最後に墓石を拭き清めます。
●バケツ
スポンジ・歯ブラシ・雑巾などの洗浄に使用します。
「さすがにバケツは手提げバッグや紙袋などには入らないだろう。」と言われそうですが、今は折りたためるバケツがあるんですよ。
●ほうき・ちりとり
お墓の周辺を掃き清めます。
ほうき・ちりとりもミニサイズでセットになっているものがありますよ。
【お参りに必要な持ち物】
お墓の掃除が終わりキレイになったらお参りを始めます。
お参りに必要な物を確認しましょう。
●手桶・ひしゃく(墓地や霊園で借りられる場合もあります)
●お線香
●ローソク・マッチ(風防ライターがおすすめ)
●お花
お花は前日から用意しておくと当日楽ですよ。
お墓に向かう途中で用意すればいい思っていても、なかなかお花を扱っているお店に寄れないこともあったりします。
わざわざ横道に入っていくのも時間のロスになりますからね。
⇒ お墓参りに適した花の種類 造花でもいい?値段の相場と購入場所
●故人の好物だった菓子や季節の果物 など
●半紙または紙皿(お供えものをおく器代わり)
お墓参りの正しいやり方
あやふやなことが多いお墓参りの正しいやり方を紹介しますね。
1. 墓地に入る前にご本堂の前で一礼します。
墓地がお寺にある場合はお参りの前に本堂や御本尊にお参りします。
霊園などでは六地蔵が入り口でお迎えしてくれていますよね。
2. 手を洗い浄め手桶に水を汲み墓地に向かいます。
3. お墓の前についたら一礼し両手を合わせて合掌します。
4. お墓の周辺と墓石の掃除をします。
お正月、お盆、春・秋の両彼岸、年回忌法要の時は出来るならば事前に掃除をして準備をしておけるといいですね。
■以前お供えしていた花が枯れて残っている時は取り除き花立てをきれいにします。
■雑草が出ていたら引き抜いたり刈り取ります。
■周辺をほうきで掃き清めます。
■墓石にきれいなお水をかけて清め、墓石を痛めないようにやさしくスポンジで汚れを落とします。
細かいところは歯ブラシを使いましょう。
最後にタオルでやさしく水気をふき取りましょう。
5. お墓がきれいになったらお線香・お花・お菓子などのお供えします。
■線香立てにお線香をお供えします。
ろうそくから線香の束に火をつけますが、炎が出てしまったら口で吹き消すのではなく、手であおいで炎を消しお線香の先端だけが赤く灯った状態にします。
お線香は、立ててお供えする、寝かしてお供えする、お線香の本数は1本立てる、2本立てる、1本を折って横に寝かすなど宗教によって異なるようです。
ただ、形式にこだわるよりは供養する心が大切だと思います。
⇒ 仏壇にあげるお線香の本数と鐘を鳴らす回数 お墓参りには何本?
私はいつも、火をつけた分全てを線香立てにお供えしてますよ。
何本なんて気にしていません。
■お花はお供えしたまま帰ることになるので、後から風などが吹いて倒れないようにハサミで短かめに切ってお供えします。
■お水をお供えする器(水鉢)がある場合はきれいなお水を入れましょう。
■半紙または紙皿などの上にお供え物(お菓子や果物)をお供えます。
カラスなどに食い散らかされないように、お参りが終わったらその場で頂きましょう。
食べ切れない場合は家に持ち帰ります。
6. 合掌し拝礼します。
■両手を合わせ、先祖や故人の冥福を祈ります。
■先祖や故人に近況の報告などします。
お墓参りにいく時期はいつがいいの?
親に連れられてお墓参りに行っていた子供の頃、大人になっていざ一人で行くとなるとお墓参りの行く時期はいつなのか迷ってしまうなんてこともありますよね。
一般的に認知されているお墓参りの時期
一般的に認知されているお墓参りの時期を紹介しますね。
●命日
【祥月命日】
祥月命日とは、亡くなった月日のことで年に1回です。
【月命日】
月命日とは、亡くなった日付のことで月に1日なので年に12回あります。
たとえば亡くなられた日が15日だった場合は、毎月15日が月命日になります。
実際には、月命日ごとにお墓に行く人は少ないようですね。
⇒ 親の命日の過ごし方 仕事が休めない時の仏壇やお墓へのお供え物は?
命日の過ごし方の参考にしてください。
●お正月(修正会)・お盆・春秋の両彼岸
次のように年に5回くらいのお墓参りをする人が一般的には多数のようですよ。
・祥月命日
・春秋の両彼岸
・お盆
・お正月
お墓参りはいつしてもいいの?
お寺のお坊さんによると、いつしてもいい、毎日してもいい、お墓参りに「行ってはいけない時期」は一切ないとのことです。
ご先祖さまや故人を大切に想う気持ちを大切にし、世の中の慣習ではなく自分の気持ちがお参りしたいと思った時にお墓参りをすればいいのです。
ただいつでもいいとなると、おろそかになってしまうのではないかということで、命日・お正月・お盆・春秋の両彼岸を中心にお墓参りをすることになったのだそうです。
ということで、気になった時、思い立った時、さまざまな人生の節目など、ご先祖さまや故人に近況を報告をするということでお墓参りをするのがいいのではないでしょうか。
⇒ お彼岸にお墓参りする理由 いつ行くの?行けない時の対処方法は?
お墓が遠方で気になってもなかなか行けないという事情もあると思います。
参考にしてください。
お墓参りに最適な時間帯はいつ? 夕方はダメと言われる理由は?
お墓参りに行く望ましい時間帯ってあるんでしょうかね。
私は母に日が暮れるような時間帯には行くなと子供の頃から言われていたんです。
このお墓参りの時間帯について確認してみましょう。
お墓参りに望ましい時間帯は午前中?
午前中にお墓参りをするという習慣がやはり一般的のようです。
しかし、実際はお墓参りの時間帯については特に決まりはないとのことですよ。
午前中に行けないからとお墓参りを諦める必要はありませんからね。
特に年配の人などは、お墓参りは「午前中に」とこだわることが多いんですよね。
【私の場合】
今でも、午後になってしまったら何か悪いことでも起きるような勢いで早く早くと母や義母にお墓参りに行く時間をせかされます。
県外から行くんだからわかってと心の中で叫びたいですが、後になった方は後回しにされたと思うのでしょうかね・・・
機嫌が悪いんですよね。
私は公平にと順番で午前と午後にしているんですけどね。
体は一つしかないので2つのお墓参りを午前中の済ませるのはとてもキツイのですが、どちらも聞く耳を持ち合わせていないのが悲しいです。
では、なぜ午前中なのでしょう。
それは古く昔からの教えで、他の用事や何かの楽しみを優先にして仏様を後回しにしてはいけないということです。
要は「次いでや駆けつけは駄目です。」「きちんと計画しましょう。」ということのようですよ。
仕事のご都合で午前中には間に合わないとか、遠方からお墓参りに出かけていくので午前中には無理のような場合はお墓参りが午後になってしまっても差し支えないのです。
お墓参りを夕方に行うのがダメと言われる理由は?
私のように子供の頃親に、午後もしくは夕方のお墓参りはダメと耳にしたことがあるという人もいますよね。
子供の頃「何で?」と親に聞いたところ、悪い霊につかれちゃうからと説明されたことを覚えています。
確かに地域によっては「霊」がつくなどどいう言い伝えがあるようです。
しかし次のようなことが本当の理由のようです。
●暗くなると危険
昔のお墓は現代の霊園や墓地とは違い、整備されていなかったのでとても危険でした。
転んでケガをしたら大変だと考えられていたんです。
だから、夕方のお墓参りだとお参りをしているうちに暗くなってしまう可能性がありますよね。
暗い中でお線香の火を灯すのも危険だし、足元が悪いと転んでしまうよということですね。
このような事から、お墓参りを夕方に行うのがダメと言われる理由は防犯の点から遅いお墓参りは危険と言うことと、お墓参りは故人とゆっくり向きあいましょうと言うことです。
ご先祖様や故人を供養するためのお墓参りですから、夕方にバタバタお墓参りをするのではなく、十分な時間を掛けることができる時間帯に行きましょうと知らせたかったのでしょうね。
まとめ
お墓参りにはいつ行ってもいいのです。
気になった時や思い立った時に、ご先祖さまや故人に近況を報告し、日々の感謝の気持ちを伝えましょう。
日頃からお墓参りに必要な持ち物は、一つにまとめてバックや紙袋に入れておくととても便利ですよ。
午後の時間帯にお墓参りをする事に問題はありませんが、特に秋や冬は日が短く暗くなるのが早いです。
暗く足場が悪いお墓で転んでケガをしては大変ですので、十分に気をつけましょう。
霊園の場合は、閉園時間もあるので事前に確認をしておきましょう。
⇒ 卒塔婆(塔婆)を立てる意味 いつ立てるもので処分方法は?
命日に卒塔婆(塔婆)を立てる時の参考にしてください。