
たけのこは春の訪れを感じさせてくれる食材です。
独特の食感と香りで私たちを楽しませてくれますが、栄養や効能はあるのあまり聞いたことがないという人が多いようです。
実際、旬の時期はいつなのでしょう。
なかなか食べられないからと言って食べ過ぎると体にどんな影響が出るのでしょう。
そこで、たけのこの栄養と効能や旬の時期、食べ過ぎるとどうなるのか紹介します。
参考になれれば幸いです。
では本題に入りましょう。
たけのこの栄養と効能
たけのこはコリコリした独特な食感と香りが魅力の春の食材ですが、「栄養があるなんて聞いたことがない。」という人が多いようです。
しかし、たけのこには嬉しくなるような栄養素や効能がいっぱいです。
スーパーで見かけたら食べるのに少し手間がかかりますが、思わず食べてみたくなること間違いありませんよ。
それではたけのこの栄養や効能について紹介します。
注目したいたけのこに含まれる栄養素や効能は次の通りです。
・チロシン
・食物繊維
・カリウム
チロシン
チロシンはアミノ酸の一種で、たけのこの独特な味わいの元となっています。
たけのこを水煮したものを冷やすと、節の隙間に白い粒状のものがついていますが、それがチロシンです。
大事な成分なので取り除かずに調理しましょう。
このチロシンは、自律神経に関わる物質の調整の役割を担い代謝をコントロールする甲状腺ホルモンの分泌を促します。
私たちの心身の平常を保つにはチロシンの摂取は欠かせないと言われています。
また、ドーパミンなどの神経伝達物質の原料になると言われています。
ドーパミンは脳を活性化させて、やる気や目標を達成した時の満足感、興奮などを作り出すので、不足するとやる気や集中力が低下してしまうそうです。
だから春になるとやる気が起きない、元気が出ない、勉強や仕事に集中できないなどの症状が現れる「五月病」にはうってつけの食材ですね。
春にたけのこご飯を食べることは理にかなっているようです。
私は今まで、この白い粒状のチロシンをキレイに洗っていました。
なんてもったいないことをしていたのかと反省しきりです。
食物繊維
炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素に続く、「第6の栄養素」として摂取基準を設けられているほど食物繊維は重要な栄養素です。
腸内で吸収されないため、便の量を増やしてお通じをよくする働きがあります。
たけのこに含まれる食物繊維は、ゴボウやレンコンの根菜に次ぐレベルと言われています。
腸が正常に働くことは、美容の面でも重要です。
老廃物がうまく排出されれば皮脂の分泌バランスが良好になるので、肌荒れやニキビなどの心配はありませんよね。
歯ごたえがあることで満腹感が得られるので、過食の予防になります。
カロリーの低さから、ダイエットとしての期待が大きいようです。
肥満の元になるコレステロールや発ガン性物質などを体外に排出してくれるので、老廃物の除去から生活習慣病の予防まで広く期待が持てます。
カリウム
カリウムは、体の余分な塩分を尿と一緒に体外に排出する働きがあるので、むくみ防止や高血圧の予防に役立ちます。
たけのこの旬な時期はいつ?
嬉しい栄養素や効能を持つ「たけのこ」の旬の時期はいつなのか紹介します。
たけのこの種類は数種類ありますが、一般的に食べられるものは孟宗竹(もうそうちく)といい、最も美味しい旬の時期は3~4月頃です。
ちなみに、
たけのこは成長がとても早くあっという間に大きくなります。
なんと、10日間の間で竹にまで成長してしまうため、食べる事が出来る期間はとても短いのです。
たけのこは漢字で「筍」と書きますが、これは竹の成長が早く一瞬(旬)だけしか食べる事が出来ないことから、「筍」という名前が付いたと言われているようです。
スーパーの店頭でたけのこを見つけたら、買うのは「今でしょ!」ですよ。
たけのこを食べ過ぎるとどうなるの?
たけのこには栄養があるし、嬉しい効能も期待できるし、なんと言っても食べることが出来る期間が短いのだから、今たくさん食べておかなくちゃと食べ過ぎたらどのようになってしまうのでしょう。
どんなに素晴らしい食材でも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。
やはり、たけのこの食べ過ぎにも注意が必要です。
それでは、たけのこを食べ過ぎるどのような影響が出てくるのか紹介します。
・胃腸に負担がかかる
・湿疹や口角炎の発症
・吹き出物が出る
・シミやソバカスを濃くする
特に胃腸の弱い方は要注意です。
たけのこは、歯ごたえがあるので消化に時間がかかるので、胃腸を壊し下痢や胃もたれ、食欲不振、胃痛が発生し、そのために口角炎や肌荒れを起こし、吹き出物が出ちゃうこともあるんです。
また、たけのこのアクやエグミの原因であるホモゲンチジン酸やシュウ酸の影響も出てきます。
ホモゲンチジン酸はチロシンが酸化して変化したもので、たけのこを茹でた時にできる白い結晶です。
この結晶は、慢性疲労や認知症、パーキンソン病などの予防や改善効果が期待されている物質ですが、チロシンを摂り過ぎるとシミの元になるメラニン色素を多く作る作用があるので気をつけましょう。
シュウ酸は結石の原因物質なので、結石が持病の人やなりやすい人は要注意です。
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まとめ
たけのこは春の代名詞ともいうべき3月~4月が旬の食材です。
コリコリとした歯ごたえやさわやかな香りと、嬉しい栄養素や効能がたっぷり含まれています。
この美味しいたけのこも、体に良いし、美味しいし、食べれる期間が短いからと、ついつい食べ過ぎてしまうと、体に不具合いが起きてしまうこともあるので、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。