
グリーンカーテンの節電効果と室内温度が低くなる理由、おすすめ植物や植える時期をお伝えします。
爽やかで涼しそうな見た目から、今では一般家庭でも注目を浴びて夏の風物詩になっています。
グリーンカーテンの節電効果と室内温度が低くなる理由
グリーンカーテンは、以前からテレビや雑誌などで節電効果あるということで推奨されてますよね。
見た目の涼しさや爽やかさから、一般の家庭でグリーンカーテンを育てているのを多く見かけるようになっています。
年々夏の暑さは酷く厳しいものになっていることもあって、今年はわが家でもグリーンカーテンに挑戦したいと考えている人は多いのではないでしょうか。
植物の葉の中には水分がたくさん含まれていますが、この水分を蒸散させる作用が植物にはあるんです。
この作用は、霧シャワーを常に出し続けているのと一緒らしいですよ。
植物ってすごいですよね。
なんとこの作用のおかげで植物の葉の温度は30度以上になることは無いそうです。
「グリーンカーテン」は自然に出来たエアコンのようですね。
実際、グリーンカーテンにはどのような節電効果があるのか、また直射日光を遮るとはいえどうして室内温度が低くなるのかも紹介しますね。
グリーンカーテンの節電効果
グリーンカーテンの節電効果は、平均的に家庭で使用しているエアコンの消費電力の約30%の節電率であることがデータからわかっていると言われています。
グリーンカーテンがある部屋とない部屋とでは最大3.8℃の違いがあり、平均値でも1.7℃の違いがあるとのことです。
涼やかで爽やかに見えるだけでなく、本当に温度は下がり涼しいのです。
もう少し具体的に表してみましょうね。
良く職場などでも、「エアコンの設定温度を1℃上げましょう。」などと言われますよね。
「そんな1℃温度を上げたくらいで節電になるの?」と思う人は多いでしょう。
しかしです。
なんとエアコンの設定温度を1℃上げるだけで節約出来る金額は1時間で約74円程度になるそうです。
これって大きいですよね。
これはエアコンの機種にもよって違いますが大体こんな感じと考えましょう。
【1日10時間エアコンを使った場合】
1日で約740円
1ヶ月になると740円×30日=22,000円
グリーンカーテンにはすごい節約効果があるということがわかります。
これをしってしまったら、「今年はグリーンカーテンを是非やりたい、やるしかない。」と思っちゃいますね。
グリーンカーテンで室内温度が低くなる理由
グリーンカーテンで室内温度が低くなる理由を確認しましょう。
日光をさえぎるものがないと太陽の熱で家の壁やガラスは温められ、その熱が部屋の中に伝わりその結果、部屋の温度が高くなるのです。
だから、日光をさえぎるものが必要なんですね。
昔から日本では日光をさえぎるために、乾燥させた植物の茎を編んで作ったヨシズという優れものがありました。
「同じ植物なら、わざわざグリーンカーテンを育てなくても昔のようにヨシズを置けばいいのでは?」と思う方も少なくありませんよね。
実際、私の住んでいる町内でもヨシズを立てている家が何軒かあります。
しかし、グリーンカーテンとヨシズでは大きな違いがあります。
グリーンカーテンは生きているということです。
だから、日光をさえぎるだけでなく蒸散作用で周囲を冷やしてくれるのです。
それでは、グリーンカーテンで室内温度が低くなる3つの理由を見ていきましょう。
●窓から入り込む日射をさえぎる
窓から差し込んでくる太陽の日差しはとても大きな熱エネルギーを持っているので、室内の温度は大きく上昇します。
グリーンカーテンの葉が十分に茂っていれば、太陽の日差しが持つ大きな熱エネルギーを8割以上をカットすることができるので、室内に入ってくる熱量を2割以下にまで押さえるこができます。
ちなみに、
室内への熱の侵入を防ぐ高性能な遮熱ガラスでも約4割の熱が通過してしまうそうですよ。
●まわりの物体の表面温度を抑える
窓付近の地面や壁が日射を受けるとそれぞれ表面温度が上昇するので、ジワジワと室温も上昇して身体の表面に入射する放射熱も増大します。
このために体感温度が上って実際の室温以上に私たちは暑さを強く感じてしまうんです。
グリーンカーテンは窓だけではなく、出来るだけ壁や地面も覆うように大きく育てると表面温度の上昇を抑えることが可能なのです。
さらに、家から離して設置できるとベストのようです。
壁や地面の表面温度を低く保つことができれば、室温も低く保つことができて身体に伝わる放射熱も小さいので室内を涼しく感じることが出来るでしょう。
●蒸散作用で周囲を冷やす
ヨシズとの大きな違いがこの蒸散作用です。
植物は成長するため土から水分をたくさん吸収し、吸収された水分の大部分は葉から蒸発(蒸散)していきます。
葉の水分が蒸発する時にはまわりから熱を奪うことになるので、葉の温度上昇は抑えられ30℃以上にはならないと言われています。
だから、グリーンカーテンの葉から室内への放射熱は少なくなるので涼しく感じるんですね。
エアコンの室外機の前にグリーンカーテンで日陰を作るとエアコンの効きが良くなりますよ。
室外機も夏の暑さに負けず頑張って欲しいですよね。
グリーンカーテンにおすすめの植物と植える時期は?
初めてグリーンカーテンを作るにあたってどんな植物を選んだらいいのか、いつ頃植えたらいいのか確認しましょう。
おすすめの植物3つ(野菜、果物、花)を紹介しますね。
【野菜(ゴーヤ )】
野菜でおすすめなのはゴーヤです。
ゴーヤはグリーンカーテンの代表ともいえる植物です。
肥料は特に必要なく水と暑さがあれば大きな葉がぐんぐん成長し、たくさん茂ってくれます。
また最盛期になるとどんどん実をつけて、食べきれないほどです。
初心者は種から植えるのではなく、必ず苗を購入して苗から育てていきましょう。
■ゴーヤを植えるベストな時期
4月末~6月中旬です。
【果物(パッションフルーツ )】
果物でおすすめなのはトケイソウ(パッションフルーツです。
トケイソウ(パッションフルーツ)はブラジル原産で、花も実も魅力的で果実は独特の甘酸っぱい香りで人気があります。
1つのプランターからバルコニーいっぱいにつるを伸ばす旺盛な生命力を持ち、大葉がよく茂り実もたくさん収獲できます。
株の根元が太いできるだけ大きく育った苗を選ぶと実を付けやすいです。
生育は早く肥料を好む植物なので、少量をこまめに与えましょう。
葉の色が薄くなってきたら肥料のサインです。
■トケイソウ(パッションフルーツ)を植えるベストな時期
5月末~6月です。
【花(宿根アサガオ )】
花でおすすめはノアサガオ(宿根アサガオ)です。
元々は琉球アサガオという植物です。
通常の朝顔は一年草ですが、ノアサガオの場合はタネをつけない多年草で冬には枯れてしまいますが根は生きています。
上に土をかけておくと温かい時期になると再び芽を出し始める特徴があるので、植え替えるのが面倒な方には良い植物ですね。
タネができない植物なので苗から育てます。
■ノアサガオ(宿根アサガオ)を植えるベストな時期
5月末~6月です。
まとめ
グリーンカーテンは節電効果が大きく、室内温度を低くしてくれる優れものです。
昔ながらのヨシズを立てるのも良いですが、生きているグリーンカーテンとは大きな違いがあります。
初心者でも失敗しないで出来る植物を選んで今年はぜひ育ててみましょう。
⇒ ゴーヤグリーンカーテンの作り方 プランターの支柱(ネット)や摘心のやり方
水さえ切らさなければぐんぐん伸びてくれます。
消毒などをしなくても虫もあまり寄り付かないので、マンションなどで育てるにもおすすめですよ。