干し柿の栄養成分と効能や簡単に手作りできるその作り方と保存方法についてお伝えします。
干し柿は美味しいだけでなく、栄養成分と効能がすごいので嬉しいのですが、買うとなるとちょっとお値段がお高いのが残念ですよね。
作り方をおぼえて、美味しい干し柿をぜひ自宅で作って保存食にしてみましょう。
干し柿の栄養成分と効能
昔から、「柿が赤くなると医者が青くなる」という言葉は有名ですよね。
この言葉通り、柿には栄養がたっぷりと含まれています。
元々の栄養価が高いこの柿を「干し柿」にするとさらに栄養豊富になるんです。
干し柿の栄養
干し柿の主な成分は炭水化物です。
柿を干すことで水分が抜けて、高カロリー食品になります。
●干し柿の主な栄養成分
・炭水化物
・ミネラル
・食物繊維
・β-カロチン
・タンニン
・マンガン
・カリウム など
干すことによってビタミンCが壊れてしまうので、干し柿は生柿に比べるとビタミンCは減少してしまいます。
その代りにビタミンAは増加しβ-カロチンは増えるんです。
タンニンも豊富に含まれているので、抗酸化作用も期待できます。
干し柿の効能
干し柿には次のような効果が期待できます。
●風邪予防の効果
●美容効果・乾燥肌を防ぐ効果
●疲労回復効果
寒い冬に向かっていく時期に、干し柿はとっても強い味方になってくれますよ。
風邪を引く前に干し柿を食べて、カサカサのお肌にさよならし、元気モリモリで冬に向かっていきましょう。
【その他の嬉しい効果】
・二日酔い予防
・便秘予防
・高血圧、脳卒中の予防
・むくみの軽減
・発熱の軽減
このようにメリットがいっぱいの干し柿ですが、残念なことにデメリットもあるんです。
デメリットをしっかり理解しておくことも大切です。
干し柿のデメリット
■生柿に比べカロリーが高い
干し柿は生柿に比べるとカロリーが高いのです。
干し柿の種類や一つ一つの大きさにもよりますが、平均すると1個あたり100カロリーです。
ご飯をご飯茶碗に半分くらい入れた時の量と同じカロリーとおぼえておきましょう。
8枚切りの食パン1枚や、大き目のバナナ1本分と同じようなカロリーって言ったほうがわかりやすいでしょうか。
柿を「干し柿」にすることによって、さらに栄養豊富になるのですからしょうがない気もしますね。
干し柿って美味しくて小さいので何個も食べてしまいがちですが、結構カロリーの高い食品なんです。
ついつい手が伸びて2個、3個は当たり前と一度に食べてしまうと、カロリーオーバーになっちゃいます。
特にダイエットしている方は気をつけなくてはいけませんね。
■貧血気味の人は注意
干し柿にはタンニンが豊富に含まれているので、残念ながら貧血気味の人には向いないんです。
タンニンは摂りすぎると鉄分の吸収の妨げになってしまうので、貧血気味の人も食べ過ぎに注意が必要です。
■その他
干し柿は便秘にとても良く効くのですが、なんと!
食べ過ぎると便秘になってしまうと言います。
高カロリーなので糖尿病の人も気を付けましょう。
甘くて美味しいし、素晴らし栄養成分が含まれていて、嬉しい効能があるからと言っても「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。
食べ過ぎには注意しましょう。
干し柿の簡単な作り方
干し柿の作り方は意外に簡単です。
ぜひ、挑戦してみましょう。
干し柿は渋柿で作るというイメージがありますよね。
でも大丈夫、甘柿でもできます。
個人的に私は、甘柿で作った干し柿の方が好きです。
≪渋柿と甘柿の区別≫
柿の皮をむいたときに鮮やかな山吹色したのが渋柿で、ちょっと黒ずんだものが甘柿です。
●渋柿を干し柿にすると、中も綺麗なオレンジ色でトロリとして柔らかい。
●甘柿を干し柿にすると、色が黒っぽい干し柿になり歯ごたえがある。
【用意するもの】
・柿(作りたいだけ)
・ビニールひも
・熱湯(たっぷり)
【手順】
(1)干し柿はビニールひもにくくって吊るすので、軸をT字型(ここ重要です)に残して切りましょう。
(2)ヘタを取り皮をむいて、殺菌の為に沸騰させたお湯に10秒くらいくぐらせます。
(3)熱湯で消毒したら粗熱をとってから干します。
(4)ビニールひもに、T字に切った軸に引っ掛けるようにくくり、日当たりのいい風通しの良い場所に干します。
柿をビニールひもでくくる時は、柿と柿がくっ付かないように少し間隔を開けます。
柿と柿がくっ付いているとカビが生えやすくなるので注意しましょう。
寒い冬には粉が自然と吹いて最高の干し柿が出来ます。
しかし、暖冬だったりするとカビが生えやすくなります。
カビが生えにくいようにするために、雨の日の後など天候不順の時などは、早めに再度沸騰させたお湯に10秒くらいくぐらせましょう。
そして、再度日当たりのいい、風通しの良い場所に干します。
夜間は夜露を避けて軒下へ移動することを忘れないでくださいね。
(5)柿を吊るしてから約2週間~1ヶ月、お好みの固さになったら干し柿は完成です。
できたら完成させる前に、途中で一度柿をもんでみましょう。
このモミモミマッサージをすることで、柿の繊維が崩れて柔らかい干し柿になります。
ちなみに、私は硬い干し柿が好きなのでもみもみマッサージはしません。
さらにもっと簡単な干し柿の作り方
さらに、もっと手軽に作る方法があります。
用意するものは同じです。
【手順】
(1)甘柿の皮をむいて縦4等分に切ったものを網の上に並べて、オーブンの上に置いておきます。
オーブンの中ではありませんよ、上ですからね!
(2)オーブンのは他の調理に使い続けながら、切った甘柿を温風に 5日ほどさらしておくと、良い感じのドライフルーツ状態に干上がります。
干し柿の保存方法
干し柿を自分で作ったり、または手作りの干し柿を頂いた場合の保存方法を紹介します。
せっかく手作りするなら手間は一緒なので、干し柿はたっぷり作りましょう。
干し柿の常温保存
干し柿の保存期間は3日程度です。
干し柿は常温保存をすると水分が飛んでいくので、どんどん固くなります。
紙袋に入れる、キッチンペーパーなどで1つ1つ包むなどして、直射日光を避けた風通しの良い涼しいところに保存しましょう。
1つ1つ包むという作業をすることで、乾燥が多少抑えられ保存期間が延びます。
干し柿の冷蔵保存
干し柿をそのまま冷蔵庫に入れてしまうと、白い粉が増加して乾燥してしまいます。
どんどん固くなっていく上に、冷蔵庫の中のニオイにおいも付きやすいので要注意です。
紙袋に入れ、その上からビニール袋もしくはジップ付袋に入れて、においの強いものとは離して保存します。
野菜室で保存したほうが乾燥は防げます。
干し柿の冷凍保存
冷凍保存での賞味期限は半年以上です。
1つずつ空気を抜くようにしてラップに包んだものをフリーザーバッグに入れて空気を抜いて冷凍保存しましょう。
時間が経つにつれ干し柿が固くなりますから早めに食べることをおすすめします。
冷凍で保存状態にしておくと、夏場の暑い時期でもシャーベット状態で食べられますよ。
冷凍干し柿の解凍方法
干し柿の解凍は前日に冷蔵庫に入れて解凍するか、常温で解凍します。
まとめ
干し柿は、美容や健康に気を付けている人こそ積極的に食べていきたい食品です。
しかし、高カロリーなので、糖尿病の方は気を付けましょう。
また、タンニンが多く含まれているので貧血気味の人も注意が必要です。
目安としては、1日に1~2個食べるのがベストです。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ですからね。
作り方は簡単ですが、カビを生やさないように注意しましょう。
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