地震の震度とマグニチュードについて、また縦揺れ横揺れの違いで危険度が高いのはどちらなのかについてお伝えします。
地震が発生した際にテレビやラジオから流れるニュースや解説でよく耳にするのが震度とマグニチュードです。
それぞれが数字で表されますが、各々が表す数字の意味についてしっかり理解しておきましょう。
地震の震度とマグニチュードが表す意味
地震が発生すると直ぐにテレビやラジオで速報が流れますが、必ず震度とマグニチュードの2つが発表されますよね。
各々数字で表されますがその数値は同じではありません。
何を意味しているのか分からないと言う人も多いのではないでしょうか。
震度・マグニチュードが表す数字が何を意味しているのか意味につい確認しておきましょう。
●震度が意味するもの
震度は「揺れの大きさ」を表します。
揺れの大きさだから下記のように場所によって震度には違いが出ますよね。
一般的に一番気にされるのがこの震度ではないでしょうか。
〇〇県 ☓☓市 震度5強
〇〇県 ☐☐市 震度4
△△県 〇〇市 震度3
△△県 ☓☓市 震度3 など
●マグニチュードが意味するもの
マグニチュードは「エネルギーの大きさ」を表します。
地震そのものの大きさと考えると分かりやすいかもしれませんね。
このように、震度とマグニチュードは同じ数字で表されることから一見同じもののように(表現の違い)思われがちですが、まったくの別のもので単位が違うということを頭に入れておきましょうね。
【例えば】
速報で各地域の震度が発表され、最大震度が「5」であったとしても、マグニチュードが「5」になるわけではありません。
震度はあくまで「地表」の揺れの大きさを表すので、マグニチュードが「6」だったとしても震源が地下深い場所の時は、震度は「2 や 3」になることもあるんですよ。
震度 → 「その地点(〇〇県 ☓☓市 など)での揺れの大きさ」を示す
マグニチュード → 「地震の規模(地震の持つ全体のエネルギー)」を表す
このことから、
一つの地震に対してマグニチュードは「1つ」ですが、震度は各地域毎に異なり「幾つもの数値」が出ということです。
驚くべき マグニチュード
マグニチュードの数値が「1」上がると、地震のエネルギーはなんと約32倍になります。
さらに数値が「2」上がると、地震のエネルギー驚くなかれ約1000倍になると言われています。
32倍っていったいどんなエネルギーの力なのかイメージできないし、ましてや1000倍などとなるとさらに想像すらできないといいたいですがマグニチュード数値の怖さを知ると、家の中で一番重いと思われる大きなタンスや冷蔵庫などが簡単に倒れたり、建物のコンクリートが割れ落ちたり、道路に信じられないような地割れが起こるということは本当にありえることと納得できますね。
⇒ 地震時の家の中や外出先での行動 家に備えるものや対策は?
だからこそ、万が一の大地震に備えてしっかり対策を行なうことが重要なのです。
地震の縦揺れと横揺れの違い
地震には、縦揺れと横揺れがあるということは皆さん知っていますよね。
縦揺れと横揺れがどんなふうに私たちに被害を及ぼすのか、その被害の状況にどんな違いが出てくるのかを確認しましょう。
【縦揺れ】
縦揺れは人や建物から見て、垂直方向(上下)の揺れのことです。
●縦揺れ(家屋の場合)
縦揺れの地震が襲ってきた場合、地面が破断してしまうので建物(家屋)の土台になっている柱は外れてしまいます。
その後に横揺れ起こることで、建物(家屋)の固定されていない柱は崩壊します。
【横揺れ】
横揺れは人や建物から見て、水平方向(前後左右)の揺れのことです。
●横揺れ(家具の場合)
横揺れが起こると、家の中の家具は滑って倒れてきます。
その後に縦揺れが起こることで、家具が一瞬にして浮き上がり扉がついている家具は扉が開いて中身が出てしまうのです。
地震が襲ってきた時は、最初に縦揺れ(P波 速く短い縦揺れ)がきて、その後に横揺れ(S波 遅く長い横揺れ)を感じるのです。
そして、震源地が遠ければ遠いほど、ほとんど縦揺れを感じることはありません。
もしも、横揺れを最初に感じたという場合は、「既に縦揺れは終わっている。」ということになります。
地震の縦揺れと横揺れで危険度が高いのはどっち?
地震の縦揺れと横揺れでは、危険なのはどっちなんだろうと考える人は多いですよね。
とっても気になることです。
一般的に揺れのエネルギーは、縦揺れよりも横揺れの方が2倍以上も大きいと言われています。
しかし、縦揺れと横揺れは種類の違う波(P波 速く短い縦揺れ・S波 遅く長い横揺れ)なので、注意する箇所が異なることから次のようにどっちが危険だと決めることはできないんです。
地震の死亡原因としてとて大きな割合を占めるのが、家具の転倒によりその下敷きになることですよね。
家具の転倒のほとんどは「横揺れ」の大きなエネルギーによるものです。
これだけみると危険度が高いのは「横揺れ」なんじゃないのと思いがちですが、「地震は横揺れよりも縦揺れが危険。」と聞いたことはありませんか?
「縦揺れが危険」と言われるのは、縦揺れによって地面が破断して建物の土台になっている柱が外れて家屋の倒壊につながるからなんですね。
地震の揺れから家を守る手段
地震の縦揺れと横揺れから家を守る手段を紹介しますね。
大きく3つの(耐震・制震・免震)方法があります。
■耐震(家を強くする)
■制震(揺れを建物で吸収する)
■免震(揺れを建物に伝えない)
この中の免震は縦揺れに対して効果が少ないようです。
しかし、免震はかなり改善され今後さらに改善されていくと期待されています。
免震は、最近の高層マンションなどで使われていますが、免震と言えども100%揺れを建物に伝えないなんてことはありえないので、くれぐれも過信しないようにしましょうね。
地震に過信は禁物です。
「縦揺れ」も「横揺れ」もどちらも危険度は高いという意識を常にイメージしておきましょう。
この「地震は横揺れよりも縦揺れが危険。」とう言説が生まれたのは、私たちが怖いと感じる恐怖心が「縦揺れ」のときの方が大きいからとも言われているようです。
実際のエネルギーは「横揺れ」の方が大きいのに不思議ですよね。
まとめ
震度とマグニチュードの尺度は一見同じ数字で表しているので、似ているように思われがちですが単位が違う別ものです。
マグニチュードは、値が1上がると地震のエネルギーは約32倍にもなります。
縦揺れも横揺れもどちらも危険と考え、過信することく日頃から備えや対策を準備しておくことが重要なのです。
⇒ 地震時の家族との連絡方法や集合場所 日頃の備えでやっておくことは?
地震はいつやって来るか分かりません。
家族がバラバラに行動する昼間に襲ってこられたら・・・
連絡方法と集合場所は家族みんなで確認しておきましょう。