
お葬式後、家に入る前に玄関先で塩を振りかけるお清めの塩のやり方やその由来と、うっかりやり忘れた時や使わなかった時の塩の処分方法についてお伝えします。
お通夜やお葬式に参列した時は、体に塩を振りかけてから家の中に入るのがるのが慣習ですよね。
会葬礼状と一緒に袋に入った塩が添えられている場合もあります。
しかし、なぜ塩を使うのかわからない人も意外に多いのです。
お葬式後 家に入る前に体にふりかける「お清めの塩」のやり方
お通夜やお葬式に参列して帰宅した際は、玄関先で体に塩を振ってから家の中に入りますよね。
皆さんは「お清めの塩」をどのようにやっていますか?
適当にパッパッパッと振りかけているという人も多いのではないでしょうか。
なぜ塩を使うのかわからないという人もいますよね。
\(\large{\color{magenta}{\fbox{玄関先でなぜ塩をつかうのか}}}\)
玄関先で塩を使うのは、お通夜やお葬式後の身を清めるためです。
「穢れ(けがれ)」を家の中に持ち込まないためとも言われています。
邪気を払うための魔よけの意味があるので、家の中に入る前に行うのです。
\(\large{\color{orange}{\fbox{お清めの塩の使い方のポイント}}}\)
どのように「お清めの塩」を体に振りかけたらいいのか確認していきましょう。
\(\color{green}{\fbox{振りかける部位はどこ?}}\)
お清め塩を頭から振りかけていた人はいませんか?
振りかける部位は、胸元と背中(肩)、足元です。
振りかける順として、まず胸元、次に背中や肩、最後に足元となります。
「穢れ」は血流に沿って全身にまわると考えられているので、血流の流れに沿って胸元から順に下に向かってお清め塩を振りかけることで「穢れを払う」ことになるのです。
さらに、振りかけたあとの塩も「穢れ」を持っているとされるので、塩を振りかけた後は手で払いましょう。
\(\color{green}{\fbox{お清め塩は自分で振りかけていいの?}}\)
お清め塩は自分で振りかけて良いものなのか気になっている人はいませんか?
元々お清め塩は、お通夜やお葬式に参列しなかった家の人に、手を洗ってから振りかけてもらっていました。
しかし必ずしも家族が家にいるとも限らないので、自分で振りかけても人にかけてもらってもOKです。
\(\color{green}{\fbox{すぐに帰宅しない場合は?}}\)
お通夜やお葬式に参列した後、仕事に戻ったり故人を思いながら友人と食事をしたりして、すぐに家に帰らないこともありますよね。
そんなときは式場を出た後に足元に塩をまいて塩を踏みしめることでお清めしたことになります。
\(\color{green}{\fbox{お清めの塩をしない・渡されない場合}}\)
一般的にお清めの塩をする人は多いですが、個人の考え方や宗教や宗派によってお清めの塩をしない場合もあります。
だから宗教や宗派によっては、小袋に入った「お清めの塩」がを渡されない場合もあります。
家に入る前に「お清め塩をしないと気になる」という場合は、家族に自宅の塩を使って振りかけてもらい清めましょう。
一人暮らしの場合は家族にお塩をふりかけてもらう事は不可能なので、あらかじめお塩を準備してバックに入れておくしかありませんね。
お葬式後に行う「お清めの塩」の由来
お通夜やお葬式後に、体に塩を振りかけて身を清める(塩=お清め)という考え方は神道からきています。
神道では「死=穢れ」とされ、お塩にはお清めの効果があって魔よけの役割があるとされています。
穢れとは、死を取り巻く「邪気」のようなものと言われています。
死の周りには「穢れ(邪気)」が漂っていると考えられることから、お通夜やお葬式に葬儀に参列すると邪気を浴びて帰ってくることになるので、自身や家の周りに漂う「穢れ(邪気)」を取り払い一緒に家の中に入れない為に、お塩でお清めをするのです。
元々、お清めの塩は神道だけで行われていたものですが、日本の歴史の中で神道と仏教が長い間共存してきたことから、仏教でも多くの宗派で慣習になったと考えられています。
塩によるお清めは、お通夜やお葬式に参列した時の「お清めの塩」以外でも日常生活の中に見られますよね。
七夕で使った笹やお正月のお飾りを処分する時、やもおえず家庭ごみとして出す場合などに塩をふって出したり、玄関に盛り塩をしたりします。
またテレビでよく見かけるのはお相撲さんが土俵に振りまく塩ですね。
お通夜やお葬式でもらったお清めの塩の処分方法
お通夜やお葬式でもらったお清めの塩を使わずにうっかり家に入っちゃったとか、宗教や宗派の関係で使わない場合もありますよね。
その時のお清めの塩の処分方法に悩まれる人も多いのではないでしょうか。
あまり深く考えすぎないで、普通ゴミに出してOKと言われています。
でも、ゴミにポイッっと捨てるには気が引けると思うのであれば、キッチンなどで水に流したり、玄関にまいたり、庭があるなら土にまいてもいいですよね。
あなたがふに落ちるやり方を選びましょう。
\(\large{\color{magenta}{\fbox{お清めの塩は食べられません}}}\)
ただ、お清めの塩は食品ではないので食べられませんから気をつけてくださいね。
乾燥剤が入っているようです。
確かにお清めの塩はサラサラしていて、衣服にはつきませんね。
小袋の裏に、「非食品」と書いてあります。
まとめ
お通夜やお葬式に参列したとき、会葬礼状と一緒に小袋に入った塩が添えられているのは身を清めるためです。
邪気を払うための魔よけの意味があるとされているので、家の中に入る前に胸元、背中(肩)、足元の順にお清めの塩を使用しましょう。
ただし、宗教や宗派、個人の考えもあるので絶対にするべきものと決めつけることではありません。
しかしながら、昔から行われている慣習です。
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わからないことの多い弔事です。
参列する前に疑問はスッキリさせておきましょう。