子供の溶連菌感染症の症状と原因や感染経路 出席基準と完治判断は?

子供が溶連菌に感染すると、どのような症状が現れるのか親として知っておきたいと思う親は多いでしょう。

原因がなんなのか、どのような感染経路でうつるのか心配ですよね。

また、幼稚園や保育園、小学校の出席基準はどのようになっているのか、完治の判断はどこで決めたらいのか知りたいでしょう。

そこで、子供の溶連菌感染症の症状と原因や感染経路、出席基準と完治判断について紹介します。

子供の溶連菌感染症の症状は?

子供がかりやすい溶連菌感染症は、溶連菌が主に喉に感染し2~5日程度の潜伏期間を経て突然に発熱します。
風邪の症状と似ているのですが、咳や鼻水はほとんどありません。

早期に病院へ行って薬を処方してもらえば、早く完治させられる病気です。

しかし、通常の風邪だと思い込み放置していると、怖い合併症が起きることもある病気なので注意が必要なのです。

そこで、突然の発熱の他にどんな症状が現れるのか紹介しますね。

代表的な症状は、突然の発熱(38~39℃)とのどの痛みです。
ただ、3歳未満の幼児では熱症状が出にくいと言われています。

39℃前後の発熱と同時にのどの痛みが強くなり、嘔吐を伴うこともあります。

その後、体や手足に小さくてかゆみが伴う紅い発疹が出たり、舌にいちごのような赤いプツプツができたりします。
これは「イチゴ舌」と呼ばれる、溶連菌感染症の特徴的な症状です。

そのほかに頭痛、腹痛、首すじのリンパ節の腫れも現れます。

病院で処方してもらう抗生物質などを服用することで、通常1~2日程度で熱が下がり、1週間くらい経つと発疹後の皮膚の皮がむけてきます。

溶連菌感染症の原因や感染経路

溶連菌感染症の原因や感染経路を紹介します。

溶連菌は正式には「溶血性レンサ球菌」と呼ばれる細菌です。

溶連菌感染症はほとんどの場合が「A群溶血性連鎖球菌」に感染することで発症し、咽頭の検査や血液検査で、溶連菌感染症と診断されます。

溶連菌感染症の感染経路は次の3つです。

飛沫感染
経口感染
接触感染

溶連菌感染症にかかった人のせきやくしゃみ、つばなどのしぶきによって感染するのが飛まつ感染です。

体に細菌が入り込むと、細菌を追い出そうとする防衛反応により鼻水やせきなどが起こります。

鼻水や咳には細菌がたくさん含まれているので、排出された細菌が手などを介し、他人に付着して口に入ることによって感染するのが経口感染です。

かゆみが伴う紅い発疹をかきむしり、とびひなどの皮膚感染症になった場合は接触感染にも気をつけましょう。

⇒ 幼児のとびひの原因と症状 大人にうつる?予防するには?
参考にしてください。

溶連菌の感染力は病気のなり始めが最も強く、一緒にいる時間の長い兄弟間での感染がもっとも多いと言われています。
一人が溶連菌感染症にかかったら他の兄弟も一緒に検査を受けておくと安心ですね。

また溶連菌は、子どもから子どもへだけの感染ではありません。
子どもから抵抗力、免疫力の低下した大人や妊婦さんもうつることがあるので注意が必要ですよ。

溶連菌感染症には予防接種がありません。
他の感染症と同じように手洗いうがいといった基本的な予防を徹底しましょう。

飛まつ感染を予防するためには、マスクも有効ですよ。
もし溶連菌感染症に家族がかかってしまったら、経口感染を防ぐために同じコップや食器を使うことは避けましょう。
また他人へ接触感染させないためにも、タオルなどの共有はしないように注意しましょう。

溶連菌感染症の症状と出席基準と完治判断は?

溶連菌感染症に子供がかかってしまった場合、保育園や幼稚園、学校に行かせていいのか休ませるべきかお母さんは悩むことでしょう。

しかし溶連菌感染症は、学校保健安全法で医療機関の受診日とその翌日は登園・登校してはいけないと定められています。

適切に医師から処方された投薬治療を行うことで、熱は1~2日で下がるのでその後、全身状態が良好ならば保育園や幼稚園、学校へ行くことが可能です。
ただ発疹が出ている場合は、消えるまで安静にしているのが望ましいとされています。

無理をさせるのは危険ですよ。
溶連菌感染症はきちんと完治しないと合併症を引き起こす可能性がある細菌なので、1週間~3週間の間は処方された抗生物質はしっかり飲み続け、溶連菌を体内から完全に追い出しましょうね。

溶連菌を原因とする合併症

溶連菌を原因とする合併症は次の通りです。

・リウマチ熱
心臓弁膜に障害などを起こす

・急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)
血尿やむくみを伴う

・猩紅熱(しょうこうねつ)
全身の皮膚に赤い発疹が現れる

2~3週間後、尿のなかに血液が混じっていないかを検査し、完治できたかどうかを医師が判断します。

症状が改善したからと自己判断で処方された薬を途中で飲むのを止めるのはNGです。受診するの止めたりしないでくださいね。
また、抗生物質を全て飲み終わったからそれで終了ではありません。
必ず2~3週間後に医師の診察を受けましょう。

まとめ

溶連菌感染症の予防接種はありませんが、適切な治療をしていれば何の心配のない病気です。

他の感染症と同様に、マスクの着用は有効です。
手洗いやうがいの予防も徹底しましょう。

もし溶連菌感染症に家族がかかってしまったら、経口感染を防ぐために同じコップや食器を使うことは避け、他人へ接触感染させないためにも、タオルなどの共有はしないように注意しましょう。

溶連菌の合併症を引き起こさないためも自己判断にせずに、医師の指示どうりしっかり薬をのみ、必ず2~3週間後に検査をして完治判断をしてもらいましょう。

⇒ 溶連菌はおとなにうつる 妊婦の感染は赤ちゃんに影響は?自然治癒するの?

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