エコノミークラス症候群の症状や予防 なりやすい人や注意するのは飛行機だけ?

エコノミークラス症候群にはどんな症状が現れるのでしょう。

長時間狭い場所で同じ姿勢のまま過ごすことがいけないと言われていますが、どんな予防対策があるのでしょう。

エコノミークラス症候群になりやすい人とはどんな人なのかわかれば、事前に気をつけることもできますよね。

また飛行機に乗った時が危ないというイメージが強いでが、他にどんな時に気をつけたら良いのか知りたいですよね。

そこで、エコノミークラス症候群の原因やの症状、予防対策、なりやすい人、気をつける場面について紹介します。

参考になれれば幸いです。

では本題に入りましょう。

エコノミークラス症候群の原因や症状と予防対策は?

エコノミークラス症候群という言葉は随分前から良く聞いていますが、実際ピンとこないという人が多いのではないでしょうか。

エコノミークラスと言うくらいだから飛行機のエコノミークラスの座席に座っている人に発症するもの?
なんて思っちゃいますが、飛行機の座席の種別に関係ないということです。

 

長時間のフライトが発症するリスクが高まると言うことから、今では「ロングフライト症候群」に改められているとのことです。
でも、まだまだロングフライト症候群の認知度は低いですよね。

なので、エコノミークラス症候群の呼び名で紹介していきますね。

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)とは

次の2つの状態をあわせてエコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)と言われています。

深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう)
脚の筋肉より内側にある太い血管(深部静脈)に血栓(血のかたまり)が出来る状態

 

肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)
深部静脈にできた血栓(血のかたまり)が血流に乗って肺に飛んで、肺の動脈のに塞栓(詰まらせる)が出来る状態

 

それでは何が原因でどんな症状が体に現れるのか紹介しますね。

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)の原因

エコノミークラス症候群の原因は次の2つが原因と言われています。

長時間の足の運動不足

血液は、筋肉の収縮運動で足から心臓に戻ります

 

国際線の飛行機に乗ると、目的地に着くまで相当長い時間座った状態が続きますよね。
窓際や座席の真ん中などに席になると、席を立つのが億劫になったり周りの人に遠慮したりするので、ひどい時だと一度もトイレに行かないで我慢しちゃう人もいることでしょう。

そうなると、長時間足を動かさないままでいることになってしまいます。

 

筋肉の収縮運動がないので、血液の流れが滞ってしまい血栓(血のかたまり)ができやすくなるのです。

乾燥

飛行機の機内の湿度はとても低く5~15%言われていて、1時間に80ccの水分が体から失われてしまうそうですよ。

 

こんな乾燥状態の場所で水分を補給しないでいたらどうなるかわかりますよね。
そうです、血液がドロドロで濃くなって血栓ができやすいのです。

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)の症状

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)の症状を紹介します。

・軽症
片側の脚のむくみ(片方の脚の膝の裏あたりの腫れ)や痛みがある

 

・重症
脚にできた血栓(血のかたまり)が肺に飛んで詰まり、息が苦しくなり、胸の痛みを訴えて失神する場合もある

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)の予防対策

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)にならない為の予防対策は、運動不足と乾燥が原因と分かっているのですから、足の運動と水分補給に注意すれば良いということになるので、具体的に紹介していきますね。

足の運動を行う

・スペースを利用して軽く足の屈伸運動をする。

1~2時間おきに立って飛行機の中を歩き、離れたトイレへ行ってみる。

・座席に座ったまま、かかとの上下運動を1時間に3分以上行う。

・足を伸ばしてリラックスし、血行が悪くなるのを避けるため脚を組まないようにする。

水分補給を十分にする

1時間ごとに水やスポーツ飲料、ジュースなどをコップ半分ほど意識的に飲むようにする。

・利尿作用があって脱水の原因となるアルコールコーヒーは飲み過ぎないように注意する。

その他

・ゆったりとしたスエット素材のような伸縮性のある服装にする。衣服を着る。

・ベルトなどでウエストなどを締め付けないようにする。

睡眠薬など服用しない。

・たばこを禁煙する。

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)になりやすい人はいるの?

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)は血栓症なので、血栓ができやすい人がなりやすい人ということになります。

 

それでは、自分がなりやすい対象に当てはまるかどうかここで確認し、より気をつけるようにしましょうね。

 

・生活習慣病の人(糖尿病・高脂血症・高血圧)

・肥満の人

・喫煙者

・下肢に静脈瘤がある人

・下肢に骨折のある人・中高年の人

・血液が固まりやすい人

・がんなど悪性疾患にかかっている人

・妊娠中や出産後の人

・経口避妊薬を飲んでる人

・激しいスポーツをしている人(サッカー・格闘技など)

・以前大きな手術を受けたことのある人

 

このように一つ一つ見ていくと、どれか一つは当てはまるという人は少なくないのではないでしょうか。
私も一つ当てはまってます。
気を付けなくてはいけませんね。

エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)に注意するのは飛行機だけ?

長時間座ったままの状態でいると、発症しやすいのがかかりやすいのがエコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)です。
また、自動車の中で長時間同じ姿勢をとっていたりしても発症します。

 

だから飛行機だけでなく、夜行バス長距離バス避難生活中も発症する可能性が大きいのです。

そしてなんと、エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)は、デスクワーク車の運転中でも起こる可能性もあるそうです。

デスクワークで同じ姿勢を続けていたり、脚を組んだりする場合、脚が痛くなったり腫れたりして深部静脈血栓症になってしまうこともあるので気を付けなくてはいけません。

乗り物だけでなく、長時間同じ姿勢を続けていれば、どんな状況下でも起こりうるということですね。

 

東日本大震災の時、自動車で寝泊まりしていたことでエコノミークラス症候群を発症し、亡くなられた女性もいましたね。
また、タクシーやトラックの運転手さんが発症した例もあるようです。

 

このようなことから医学界では一般的に、「エコノミークラス症候群(ロングフライト症候群)」という病名ではなく、「深部静脈血栓症」や「肺血栓塞栓症」という病名を使います。

また、旅行業界では、注意を呼びかけるために「旅行者血栓症」と呼ぶようにしているとのことです。

まとめ

エコノミークラス症候群は、自分自身で意識的に予防することが大切です。

軽く考えていてはいけません。
重症化したら、命を落としてしまうこともあるということを忘れないでください。

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