地震や台風による強風や長雨、豪雨などの自然災害は、近年日本のどこかで起きています。

これら自然災害の影響で、被害出るかもしれないと予想される場合に出されるのが、「避難準備」、「避難勧告」、「避難指示」です。

天気予報やニュースなどでよく耳にする言葉ですが、、「避難準備」、「避難勧告」、「避難指示」、これらの違いはなんでしょう。

その時、私たちはどのような準備をしてどのように行動すれば良いのでしょう。

そこで、避難準備、避難勧告、避難指示の違い、私たちがやるべき準備と取るべき行動、日本にない避難命令に代わる警戒区域について紹介します。

避難要請(避難準備、避難勧告、避難指示)とは

地震や台風、ゲリラ豪雨などの自然災害から私たち住民を守るために出されるのが避難要請です。

この避難要請には災害のレベルによって、避難準備、避難勧告、避難指示と言い方が変わっています。
これを見て、「あれっ? 避難命令がない?」って思った方も多いのではないでしょうか。

現在、日本には「避難命令」という制度はありません。

日本では、災害対策基本法の「災害応急対策」に基づいて、これらの避難を発令します。

災害対策基本法

災害対策基本法は、1959年(昭和34年)9月に、愛知県や岐阜県、三重県などを中心に死者や行方不明者が5,000人を超える甚大な被害をもたらした、伊勢湾台風を契機に制定された法律(1961年公布)で、わが国の災害対策に関する基本法です。

伊勢湾台風を契機に制定された法律ですが、台風だけでなく地震や大雨などによる洪水、また火災など全ての天災による被害から私たちの命や財産を守ることを目的として定められたものです。

避難準備、避難勧告、避難指示 発令するのは誰?

避難準備、避難勧告、避難指示を発令するのは、災害対策基本法に基づいて各自治体のトップが出すことになっています。
住んでいる地区の市町村長ということになります。

しかし、市町村長が発令を行えない場合には都道府県知事が行うことになります。

避難準備、避難勧告、避難指示の違い

避難準備、避難勧告、避難指示のレベルの違いを紹介します。

避難準備

この避難準備には2つの意味があります。

1.避難に時間のかかる災害要援護者(障害、高齢者、介護認定されている人)を早期に避難させるための制度です。

2.一般の人が避難のための準備をする時間です。
避難準備の時点では、「人的被害が発生するおそれがある。」という段階なので、避難したけど災害が発生しない場合もあります。

この時点では、商店や企業などは営業をしていても問題ありません。

避難勧告

洪水や土砂災害、大規模火災、原子力災害などの対象となる地域に、被害が発生する可能性が高い場合に、避難のため立ち退きをすすめるものです。

この避難勧告は、基準化されたデータに基づくものではありませんので憶測による部分がありますが、過去の被害や立地条件から想定し避難を呼びかけます。

避難指示

避難勧告よりも緊急度が高い時に、避難のために立ち退きさせるためのものです。

人的被害が発生する可能性が非常に高い時に発令されているものです。
また、すでに人的被害が発生しているときも避難指示が出されます。

この時、市区町村長の要請によって警察官や海上保安庁も避難の指示ができることになっています。

避難準備、避難勧告、避難指示が発令された時の準備と行動

避難準備、避難勧告、避難指示が発令された時、私たちがやるべき準備と取るべき行動について紹介します。

避難準備

・災害要援護者(障害、高齢者、介護認定されている人)は、速やかに指示に従っての避難を開始します。

・一般の人は、各市町村HPや、広報車などから正しい情報を入手しましょう。
・避難場所に持っていく持ち物を準備しておきましょう。
再度避難場所を確認しておきましょう。
・家の電気のブレーカーを落としましょう。
隣近所にお互いに声を掛け合って、取り残されることがないよう、避難できない人が出ないよう注意し合いましょう。

避難勧告

住んでいる地域が避難対象地域となり、避難勧告が出された場合は、指定された避難場所に準備しておいた持ち物を持って、速やかに避難を開始しましょう。

避難指示

避難勧告によってまだ避難しきれていない人や避難途中の人は、慌てず落ち着いて避難場所に向かいましょう。

避難の対象地域であるのに避難していない人は、早急に避難場所に移動しましょう。
しかし、災害がそこまできていて避難する時間がない場合は、生命と身体の安全第一の行動をとらなくてはいけません。

 

「避難準備」が出た時が一番重要になります。
まだまだ一番危険度の低いレベルだから大丈夫、と軽く考えていると大変なことになりかねません。
この時点で万全に避難する準備をする事で生命と身体の安全が守られるのです。

日本にはない避難命令に代わるものは?

避難指示が出ているけど、「命令ではないし指示だから大丈夫だろう、家が心配だから避難はしないでおこう。」などと考えていたらそれは大間違いです。

海外には「避難命令」という制度があるところもありますが、日本には「避難命令」という制度はありません。

避難命令 = 警戒区域の指定 

日本では、避難指示の次の段階は「警戒区域の指定」になるのです。
この「警戒区域の指定」は、天災や人災も含む全ての災害が対象です。

この警戒区域に侵入するには許可が必要になります。

「警戒区域の指定」が出ているのに自分の家が心配だからとそれを無視してしまうと違反したことになり、罰則もあるというものです。

まとめ

避難要請は危険度のレベルが低い順から言うと、避難準備 → 避難勧告 → 避難指示 → 警戒区域の指定 です。

避難準備が出たら万が一の時のことを考え、万全な準備と行動をする事で生命と身体の安全を守りましょう。

避難準備、避難勧告、避難指示がでた場合は、自分はもちろんですが、周りの人の安全のためにも慌てず落ち着いて速やかに行動するようにしましょう。