御朱印とはどのようなもの?もらい方のマナーと代金はいくら?

御朱印とはどのようなものなのか、もらい方のマナーや「参拝した証」となる御朱印をいただく際に支払う代金はいくらなのかお伝えします。

私が御朱印を始めてみたのは、宮崎県の青島神社を参拝した時のことです。
女性数人のグループが御朱印帳を手にして見せあっているのを通りすがりに目にし、「なにそれ?」よくわからないけど私も欲しいと思ったのです。
参拝の記念に御朱印帳を購入し、生まれて初めての御朱印を頂きました。
なかなか御朱印帳はいっぱいにはなりませんが、今も大切にしています。

御朱印とはどのようなもの?

御朱印は現在、誰でも簡単に頂くことが出来ます。
簡単に頂けることから、神社やお寺に参詣した記念スタンプのちょっと高級な手書きバージョンや証明書のように思われている人も多いかもしれませんね。

しかし本来の御朱印の意味は、観光地などの「記念スタンプ」などのような軽いものではなく、まったく意味合いが違います。

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{御朱印の本来の意味}}}\)

御朱印の始まりは観音霊場です。
観音霊場では、西国三十三ヶ所が一番古くて有名です。

霊場を巡拝するとき巡礼者は、あらかじ巡るお寺の数だけ写経をし、住所、氏名、年齢、祈願内容などを記載した木の札を用意しました。
写経と木のお札を各お寺に奉納することで、奉納した証明としてお寺から頂いたのが御朱印だったのです。

今でも、霊場のことを札所といいます。
ご詠歌で「お参りする」という意味で「札を打つ」というのは、この伝統があるからです。

しかし、江戸時代後期のころから、写経を奉納しなくても参拝の証しとして頂けるようになります。
やがてこれは神社にも広がるのです。

御朱印には、御守やお札と同じに神仏や寺社名が書いてあるので、御朱印は御本尊や御神体の分身といっても言い過ぎではありません。

 \(\color{green}{\fbox{成仏の保証書}}\)

お寺より頂く御朱印は信心の証と同時に、お寺を巡るという宗教的な善を行うことで、罪が消えたという証明でもあったのです。

昔から御朱印を持つ人が亡くなった時には、棺の中に御朱印を忘れずに入れてあげるべきものとされていて、御朱印を持っていれば地獄に落ちないと考えられていて、庶民にとっては大切な「成仏の保証書」です。

 \(\color{green}{\fbox{オンリーワンアート}}\)

御朱印は印刷物と違い、二つと同じ物はありません

同じ寺社の御朱印でも、書いてくださる方によって筆跡は違い、押し印は押し方の強弱によっても朱墨のつき方によって濃淡に差が出てきます。

そして、御朱印のデザインは不変ではありません。
月日が経つとデザインを変更する場合もあるので、再度訪れた時に同じデザインのものが頂けるとは限らないんです。

書いてくださる方は、あなたのためだけに心を込めて一字一字を手寧に書き、押印してくださってるんです。
だからすべての御朱印は、その時の「ご縁」で授かったオンリーワンアートということになります。

寺院や神社で頂いた御朱印は、粗末に扱わないようにしずっと大切に保管したいですね。

御朱印のもらい方のマナー

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{御朱印帳を用意}}}\)

御朱印を押してもらうためには、まず御朱印帳を用意します。
御朱印は御朱印帳と呼ばれる専用の帳面に押印してもらいましょう。

御朱印帳は比較的大きな神社やお寺、文房具屋さん、インターネット通販で購入することができます。

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{御朱印帳に名前を記入}}}\)

御朱印帳の用意ができたら、御朱印帳の内側などに自分の名前を記入しておきましょう。
これは、一度に多くの御朱印の依頼が参拝者からくるお寺や神社もあるので、取り間違えのトラブルが起こらないようにするためです。

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{御朱印の依頼は参拝を終えてから}}}\)

御朱印は「参拝した証」なので、基本的に御朱印を依頼する際は必ず参拝を終えてからにしましょう。

ただお寺や神社が混み合ってる場合には、先に御朱印帳を御坊様、神職様、宮司様に預けて、参拝している間に御朱印を押印して貰える場合もあります。
時間がない場合は相談してみるのも良いでしょう。

 \(\color{green}{\fbox{御朱印の依頼の仕方}}\)

大きなお寺や神社には、売店や入り口に「御朱印所」という場所があります。

御朱印所に行き「御朱印を頂けますか」と伺いましょう。
そして、御朱印をいただく御朱印帳のページを開き「こちらへお願いします」と一言添えて渡します。

受け取る際には両手で受け取り、忘れずにお礼の言葉を延べましょう。

心をこめて墨書きしてくださっている間は御坊様、神職様、宮司様に質問や雑談は控えましょうね。
また、目の前で他の人とおしゃべりしたり、スマホをいじったり電話したりするのも書いてくれている御坊様、神職様、宮司様に失礼です。

静かに待つよう十分に注意しましょう。

御朱印所がない場合もあります。
無い場合は、社務所やお寺の住居の呼び鈴を鳴らして「御朱印をお願いできませんでしょうか?」と依頼してみましょう。
こころよく対応してくれるでしょう。

御朱印代金はいくらお支払いするの?

御朱印を受け取る際には、御朱印代をお支払いします。
金額が決まっているところは問題ありませんね。

\(\,300\,\)円~\(\,500\,\)円が相場です。
金額が決まっていない場合に「お気持ちで」と言われた際は、相場の\(\,300\,\)円~\(\,500\,\)円程度をお支払いしておきましょう。

御朱印をお願いする時は、お寺や神社に手間をかけないようにあらかじめ、\(\,100\,\)円玉や\(\,500\,\)円玉などの小銭を準備しておきましょう。

もし、「御朱印代は結構です。」といわれた場合は、どうしたらいいのか困ってしまいますよね。
その時は、「ではお賽銭しておきます。」と言って御朱印代の相場となる\(\,300\,\)円~\(\,500\,\)円程度のお賽銭をすれば丁寧ですね。
あなたの気持ちもスッキリするのではないでしょうか。

まとめ

御朱印の本来の意味を分かった上で、本来の目的とは少し違いますが、お寺や神社から頂いた御朱印をアートとして鑑賞するのも大きな魅力です。
この御朱印の芸術性は海外でも広まってきているようです。

 ⇒ 七福神巡りとは?名前の意味と由来や頂いた御朱印のご利益は?

あなたもこれから、御朱印のもらい方のマナーをしっかり守り、オンリーワンアートの御朱印を集めてみませんか。
七福神巡りから始めるのも新年早々さらに福が頂けそうですね。