子どもの日に柏餅を食べる由来や理由 葉っぱも食べれる?冷凍保存できる?

子どもの日になぜ柏餅を食べるようになったのか、その由来や理由とお餅を包んでいる葉っぱ食べれるものなのか、
また食べ切らない時の冷凍保存の方法と解凍方法、賞味期限などをお伝えします。

子どもの日(端午の節句)には好んで食べられている柏餅の疑問をここでスッキリさせましょう!

子どもの日に柏餅を食べる由来や理由

子どもの日に好んで食べられている柏餅は、上新粉で作ったお餅で餡(あん)を包み、さらに柏の葉っぱで包んだ日本独特のお菓子です。

柏餅の由来

柏餅という日本独特のお菓子が生まれて、端午の節句の食べ物として定着したのは、江戸時代(徳川代9将軍~10代将軍の頃)の武家社会の頃だと言われています。

柏の葉っぱに包んだのには、次のようなしっかりとした意味があるんです。

古代より、柏の葉は神様へのお供え物を盛る器として使われていました。
柏の木は「神聖な木」と考えられていたのです。

普通の針葉樹は秋になると葉っぱは枯れていき、最後には木から葉っぱは落ちて全て無くなってしまいます。
しかし、柏の木の葉っぱは厳しい冬がやって来ても落ちずに木の上で冬を乗り越え、春になって次の新芽が出るまでは葉が木から落ちないという特性があるのです。

「柏の木の葉っぱは木から無くなる時がない!」ということから ⇒「家系が絶えない。」ということに繋がり ⇒「子孫繁栄の象徴。」になるとの意味が込められるようになり、柏はとても縁起のいいものと考えられているのです。

子どもの日に柏餅を食べる理由

とても縁起のいい特徴を持った柏の木の葉っぱでしたから、家系存続が大切な武家にとって大変縁起の良い食べ物となり、端午の節句に好んで食べられる食べ物となりました。

次のような意味を持っていると考えられていたのです。
子供が生まれるまでは親は死なない。
子供が大きく育つまで、父母は亡くなることはない

●柏の葉の巻き方の違いが表すもの
江戸時代に食べられていた柏餅は、もちろん柏の葉っぱに餡は包まれてはいましたが、今のような甘い甘い小倉餡ではありませんでした。
塩餡や味噌餡が主流だったとされ、味は今の柏餅とは全く違っていたようですよ。

現代では、柏の葉の巻き方の違いによって柏餅の中身の餡を表しています。

■柏の葉っぱの表側(つるつるした葉)を向けて巻いてある柏餅 ⇒ 小豆餡
■柏の葉っぱの裏側(ざらついた葉)を向けて巻いてある柏餅 ⇒ 味噌餡

最近では、柏の葉っぱはどれも表側(つるつるした葉)を向けていて、お餅の色を変えて餡の区別をしているお店もあるようです。
この場合は次のようになっていることが多いようです。

・お餅が白い ⇒ 小豆餡
・お餅がピンク色 ⇒ 味噌餡

柏餅は葉っぱも食べれるの?

柏餅が出回る少し前には、桃の節句に桜餅が出回りますよね。
桜餅は巻いてある葉っぱも一緒に食べることから、柏餅の葉っぱも食べれるものなのかと迷う人がいるようですが、基本的に柏餅の葉っぱは食べないものとされています。

いや、食べようと口に入れても吐き出す人がほとんどでしょう。
桜餅の葉っぱは食材として加工してあるので風味も良く柔らかく美味しく食べられますが、柏餅の葉っぱは硬く食べても毒ではないので害はありませんが、食用を前提として作られていないのでハッキリ言って相当マズイです。

前年の柏の葉っぱを蒸してから乾燥またはにがりに漬け保存しています。
乾燥させたものは熱湯で戻し、にがり漬けのものは流水であく抜きして利用しているので、こんなの葉っぱでは絶対美味しくなく食べられたものではありませんね。

柏餅は冷凍保存できるの? 冷凍と解凍方法

子どもの日(端午の節句)には初節句のお返しなどで、柏餅を一度にたくさん頂いて食べれないという家庭があります。
食べれない時は迷わず冷凍保存にしましょう。

柏餅は生もので、中には餡が入っているので賞味期限は短いです。
ただ柏の葉には殺菌効果があると言われ、常温で2日~3日は日持ちすると言われていますが、5月は気温が高くなるので傷みが早くなる可能性があるので過信できませんよ。

和菓子には冷蔵保存はおすすめできません。
和菓子にはでんぷんが多く含まれているので、冷蔵庫で冷やしてしまうと「でんぷんの硬化」が始まり、美味しく頂くことは出来ないのです。

冷凍方法

冷凍することで、柏餅の旨味や風味を閉じ込めることが出来るので、美味しく頂けますよ。
冷凍方法は次のようにいたって簡単です。

1. 葉っぱごと冷凍しても大丈夫ですが、出来れば葉っぱは取って中のお餅だけを一つ一つラップで包みましょう。
2. 一つ一つラップで包んだものを密封容器やジップロックなどの冷凍用ビニールに入れ冷凍庫に入れましょう。

冷凍した場合、賞味期限は約6ヶ月ぐらいなのでなるべく早めに食べてくださいね。

解凍方法

柏餅を食べる時には、食べる分だけ自然解凍しましょう。
電子レンジでの解凍はおすすめしません。

常温で2~3時間あれば解凍できちゃいます。

●解凍後の注意点
一度解凍したものは劣化がどんどん進むので、出来るだけ早く食べて再度冷凍するのはNGです。

まとめ

柏餅の由来や子どもの日(端午の節句)に柏餅を食べる意味や理由がわかると、さらに柏餅を楽しく美味しく食べることが出来ますね。
良い機会ですので、子供にも昔の人が柏餅に込めたの願いや想いを、わかりやすく伝えていくことも大切なことかもしれません。

 ⇒ 子どもの日(端午の節句)の由来と過ごし方 簡単に子供に説明するには?

子どもの日(端午の節句)の由来も一緒に分かり訳す説明してあげましょう。