うなぎの栄養と効果やカロリーは妊婦に危険?山椒と消化の関係

栄養と主な効果やカロリー、また妊婦さんが食べ過ぎる良くない理由や、うなぎには付きものの山椒と消化の関係についてお伝えします。

うなぎはスタミナ食の代表選手です。
真夏の土用の丑の日が待ち遠しいですね。

うなぎの栄養と効果

ビタミン不足のときに起こりがちな体の症状には、次のようなものがあると言われています。

・夜眠いのになかなか寝れない
・何となくイライラする
・食が進まない
・身体がだるい
・肌荒れが気になる
・なんとなく調子が悪い など

誰もが経験していることばかりですよね。
うなぎは、このようなビタミン不足の症状が現れている時にぴったりなビタミン豊富な食材(魚)なんです。

それでは、具体的に主な栄養成分やその効果について確認しましょう。

ビタミンA

うなぎに含まれている栄養素でまず注目すべきは、とにかく豊富なビタミンAです。
うなぎ100g中のビタミンAの含有量は、チーズの約4倍たまごの約6倍とも言われてるんですよ。

うなぎの蒲焼き1人前で、1日に必要な量の3倍ものビタミンAが摂取できちゃいます。

期待できる効果

●細胞のがん化を防ぐ
●皮膚や粘膜のうるおいを保つ
●免疫力を向上させる
●視覚障害の予防する
●カロチンの吸収を助ける
●細菌感染から体を予防する
●風邪への抵抗力をつける など

不足すると起こる症状

■体が疲れやすい
■目が疲れる
■まぶしい
■薄暗いところが見えにくい
■肌荒れする

ビタミンB1

うなぎ100g中のビタミンB1の含有量は、牛乳の約25倍ほうれん草の約10倍です。

期待できる効果

●脚気(足がむくんだりしびれたりする病気)を予防する
●夏バテ防止

不足すると起こる症状

■足のむくみ
■足のしびれ
■脳貧血
■立ち眩み
■消化不良
■食欲不振
■だるさ
■疲れやすい
■記憶力の低下

ビタミンB2

うなぎ100g中のビタミンB2の含有量は魚介類の中ではもっとも多く、牛乳の約5倍ほうれん草の約5.7倍です。

期待できる効果

●成長促進作用
●体調を整える

不足すると起こる症状

■発育不全

ビタミンD

うなぎの肝にビタミンDは多く含まれています。

期待できる効果

●骨を強くする

不足すると起こる症状

■骨軟化症
■骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
■虫歯 など

ビタミンE

期待できる効果

●自立神経失調症を防ぐ
●女性の不妊症や早産・男性の生殖機能を正常に保つ
●肌の艶がよくなる

不足すると起こる症状

■老化が進む
■しみができやすい
■しわができやすい
■心臓が弱る
■免疫機能が低下 など

DHA・EPA

うなぎに豊富に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)は必須脂肪酸の一つで最近大変注目されています。

※「エン酸」は「塩酸」ではありませんので安心くださいね。
ヘキサエン・ペンタエンで意味が切れて、後の「酸」は有機物としての酸のことです。

期待できる効果

●血管の柔軟性を高める
●血栓を溶かす働き
●動脈硬化・脂質異常症・高血圧などの生活習慣病の予防
●頭が良くなる・学習能力が高まる
●認知症などの老化防止
●がんを予防

うなぎってカロリーが高いの?

うなぎはカロリーが高いイメージがありますが、意外に低カロリーなんですよ。

うなぎに含まれている脂肪の量は、数値(100g中 約24g)だけ見るとやはり多い気がしますが、
この脂肪の成分は不飽和脂肪酸なのでコレステロールを抑制してくれるんです。

その他にも、中性脂肪も抑制してくれる成分含まれているので安心して食べていいのです。

実際に主な丼物のカロリーと比較してみると次のようになります。

・天丼  約650kcal
・親子丼 約670kcal
うな丼 約500kcal

他の丼物に比べて意外に低カロリーなのでビックリでしょう。

このように「マルチビタミン」のうなぎですが、すべての栄養素が含まれているわけでありません。
ぜひ、「ビタミンC」含む食材と一緒に食べましょう。

 ⇒ うなぎ白焼きの温め方と美味しい食べ方 蒲焼とのカロリーの違いは?

うなぎ白焼きと蒲焼とのカロリーの違いはこちらから確認してください。

うなぎを妊婦が食べると危険というのは本当?

栄養豊富なうなぎを妊婦が食べると危険と言われている背景には、うなぎに豊富に含まれているビタミンAの摂取量が関係しています。

体に良いとされているビタミンAですが、
妊娠中の場合には、定められている適量を超えるとお腹の赤ちゃんに悪影響(奇形や先天性異常)を及ぼす可能性があるとされています。

妊娠中のビタミンAの摂取量の適量は?

妊娠中のビタミンAの摂取量は、1日670μgが適量とされていて、上限は1日1500μgです。

お腹の赤ちゃんに奇形や先天性異常などの悪影響を及ぼす可能性のある量は、1日3000μg以上と言われ、
5000μg以上のビタミンAを毎日摂取すると、胎児の奇形が起こる危険度が約3.5倍にもなるとされています。

特に妊娠初期(3ヶ月以内)には、1日3000μg以上のビタミンAをとらないよう注意しましょう。

妊娠を希望している方も同様に、ビタミンAは適量摂取を心がける必要があります。

これだけ聞くと怖いと思う人がいるかもしれませんね。
「うなぎ食べちゃった・・・ どうしよう・・・」などと心配しないでください。

「毎日過剰摂取を続けると危険です。」という事ですからね。

ビタミンAは大量に摂取すると、ビタミンA過剰症になってしまう恐れがありますが、ビタミンAも赤ちゃんの成長には必要な栄養素です。
逆に怖がってまったく摂らないでいると、ビタミンAの不足による健康障害を引き起こす場合もあるので気をつけなくてはいけません。

ちなみに授乳中の適量は、1日1020μgです。

妊娠中や妊活中どうしたらいい?

特に妊娠初期(3ヶ月以内)の妊婦さんや、妊娠を希望している妊活中の方は、なるべくうなぎを控えてほうれん草・春菊・小松菜などの野菜からビタミンAを補いましょう。

これも野菜だから安心と食べ過ぎは禁物ですからね。
適量のビタミンAを摂取し、偏りの無いバランスの良い食生活するよう心がけましょう。

うなぎには山椒が必ず添えられていますよね。
これって単純に山椒の香りを楽しむ、味に変化を付けるという目的だけではありませんよ。

山椒の効果

うなぎに山椒をかけるかけないは人それぞれですが、山椒には次のような効果があるんです。

・消化を助ける作用や胃酸のpH値を下げる。
・うなぎの脂っぽさをなくし臭みを消す。

うなぎに必ず添えられている山椒には、うなぎの味を引き立たせるだけではなく、胃酸のpH値を下げうなぎの消化を助ける働きを持っています。
うなぎと山椒は相性抜群なのです。

このように、うなぎに山椒をかけて食べるということは、理にかなっているのです。

まとめ

栄養抜群のうなぎですが、すべての栄養素が含まれているわけでありません。
食べる時は是非ともビタミンCの食材や食べ物と一緒に摂るようにしましょう。

何しろビタミンAがとにかく豊富なので、妊娠中や妊活中は食べ過ぎなけれは大丈夫と言われていますが、抑えておいた方が安心かもしれません。

うなぎと山椒は相性抜群です。
食べる時は、消化を助ける山椒を必ずかけて食べることをおすすめします。

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